柴犬に多い病気・治療費とは？
実際の支払事例でわかるペット保険の必要性

支払い事例 1【皮膚疾患、血栓症など】4歳の柴犬の場合

ペットの年齢	補償割合	主な症状
4歳	100％	皮膚疾患、血栓症など

保険金請求金額 （診療費の合計の目安）
549,000円

保険支払金額
549,000円

CHECK

皮膚疾患は繰り返しやすく、通院や投薬が長期化することがあります。また、血栓症のように急性の対応が必要になる病気では、短期間でも診療費が高額になるケースがあります。補償割合100%のプランで診療内容が全て補償対象だったため、支払った診療費を保険でカバーできた事例です。

支払い事例 2【腫瘍】12歳の柴犬の場合

ペットの年齢	補償割合	主な症状
12歳	70％	腫瘍

保険金請求金額 （診療費の合計の目安）
1,885,000円

保険支払金額
546,000円

CHECK

シニア期に発生する腫瘍では、検査・手術・入院など複数の治療が組み合わされることが多く、一度の治療で高額になる傾向が見られます。年齢が上がるほど病気が複合化しやすく、請求額も大きくなりやすい点に注意が必要です。

支払い事例 3【タンパク喪失性腸症、耳疾患】6歳の柴犬の場合

ペットの年齢	補償割合	主な症状
6歳	50％	タンパク喪失性腸症、耳疾患

保険金請求金額 （診療費の合計の目安）
1,102,000円

保険支払金額
487,000円

CHECK

タンパク喪失性腸症のような慢性疾患は、内服薬や食事管理、定期的な検査が必要となり、治療が長期に続く傾向があります。さらに耳疾患も再発しやすく、複数の通院が重なることで自己負担が増えることがあります。補償割合や通院補償の有無は費用負担に大きく影響します。

柴犬の治療費が高額になりやすい理由

柴犬の治療費が高額になる最大の要因は、アトピー性皮膚炎をはじめとする慢性皮膚疾患の長期管理にあります。PS保険のデータでは皮膚炎の診療費の平均値が22,000円となっていますが、アトピー性皮膚炎では免疫抑制剤、抗アレルギー薬、ステロイド、特殊シャンプーなどの継続使用により、月々数万円の治療費が生涯にわたって発生することがあります。アレルゲン検査や食事療法の導入も必要となり、総合的な治療費は累積的に高額化します。

また、PS保険の支払い事例で保険金請求金額が188万円と報告されている「腫瘍」治療では、精密検査（CT・MRI）、外科手術、化学療法、放射線治療などが組み合わされ、それぞれが高額な費用を伴います。保険金請求金額が110万円の「タンパク喪失性腸症」のような難治性消化器疾患も、診断確定までの内視鏡検査や生検、長期にわたる特殊な食事療法と投薬により、継続的な高額治療費が発生します。

さらに、柴犬特有の緑内障は進行が早く、緊急性を要する疾患です。眼圧降下処置、専門的な眼科検査、レーザー治療、外科手術などの専門治療が必要で、特に手術費用は20万円～50万円と高額になります。甲状腺機能低下症も診断のための詳細な血液検査に加え、生涯にわたるホルモン補充療法が必要で、長期的な医療費負担が継続します。

柴犬の病気傾向から見る、押さえておきたい補償内容

柴犬の保険選びで最も重要なのは、皮膚疾患の長期治療に対応できる補償設計です。アトピー性皮膚炎や膿皮症などは生涯にわたる管理が必要で、月々の通院頻度が高くなる傾向があります。そのため、通院回数の制限が緩く、薬剤費も補償対象に含まれる保険を選択することが重要です。

PS保険のデータで外耳炎の診療費の平均値が約1.7万円と比較的高額なことからも、耳科治療や専門検査費用が補償範囲に含まれる保険を選びましょう。細菌培養検査や感受性試験などの検査費用も継続的に発生する可能性があります。

また、PS保険の支払い事例で100万円を超える高額請求が報告されている腫瘍治療や、タンパク喪失性腸症のような専門的治療に備え、年間補償限度額や手術補償限度額が十分に高い保険を選択しましょう。精密検査から外科治療、長期的な薬物治療まで幅広くカバーできる補償内容が望ましいです。

柴犬特有の緑内障や甲状腺機能低下症などの専門治療についても、眼科・内分泌科の継続的な治療や定期検査が補償対象に含まれているかを確認することが大切です。これらの疾患は早期発見・継続治療により予後が大きく改善するため、長期的な医療サポートが重要です。

さらに、中型犬である柴犬では股関節形成不全などの関節疾患も視野に入れ、運動器疾患が補償対象に含まれる保険を選ぶことで、幅広いリスクに備えることができます。

ペット保険加入タイミングと注意点

ペット保険は「健康なうちの早期加入」が基本原則です。加入時点で治療中・既往歴がある病気は補償対象外となる可能性があるため、健康時の契約が最も有利になります。柴犬の場合、若齢期から注意すべき病気があるため、適切なタイミングでの加入を検討しましょう。

ペット保険の加入年齢制限について詳しく知りたい方は、「ペット保険は何歳から入るべき？加入の年齢制限や適切なタイミング」をご確認ください。

また、シニア期になると、商品によっては新規契約可能年齢の上限が定められており、入りたい商品に加入できないことや、既往症により加入制限がある場合があります。

シニア期の柴犬が加入できるペット保険についての詳細は、「ペット保険は何歳まで入れる？シニアの犬も加入できる保険」をご確認ください。

さらに、ペット保険では加入から一定期間は補償対象外となる、待機期間が設けられている場合が多いです。この期間に発生した対象の傷病は補償されないため、事前に内容を理解しておくようにしましょう。待機期間についての詳細は、「ペット保険の待機期間と補償開始時期」をご確認ください。

補償割合・限度額の選択基準

柴犬の保険選びでは、病気傾向を踏まえた補償割合と限度額の設定が重要です。継続的な通院が必要な慢性疾患と、突発的な高額手術の両方に備えられる補償内容を選択しましょう。

補償割合を選ぶ時の考え方

補償割合の詳細な解説や各社の補償割合は、「ペット保険で補償される割合は？各社の補償割合一覧」をご参照ください。

限度額設定とは？

ペット保険の限度額設定は、主に「年間補償限度額」「1日（1回）あたりの限度額」「年間利用回数制限」の3つの要素で構成されています。年間補償限度額は1年間に受け取れる保険金の上限、1日あたりの限度額は通院・入院・手術それぞれの1回あたりの支払上限を指します。

実際の支払額は「診療費×補償割合」を上限に、これらの限度額・回数制限の範囲内で決まります。この限度額の構成や金額設定は保険会社や商品によって異なります。高額治療事例を踏まえ、いざというときに必要な金額を受け取れるように限度額の設定を比較検討することが大切です。

高額な入院費や手術費用に備え、年間の補償限度額を引き上げるために、ペット保険の複数加入で備える方法もあります。ペット保険の複数加入の詳細については、「ペット保険の複数加入とは？2つ入るメリット・デメリット」を参考にしてください。

ペット保険比較サイト「ｉ保険」では、各商品の補償割合や、通院・入院・手術の限度額をわかりやすく比較できる、人気ランキングやプラン別に詳細を一括比較できる保険料検索ページがあります。犬のペット保険の人気商品や各社の保険料など比較したい方はぜひご活用ください。

ペット保険を選ぶ際のその他のポイントについて詳しく知りたい方は、「ペット保険の選び方を紹介！6つのポイントを解説」もご確認ください。

最期のお見送り（火葬・葬儀）費用への備え

愛犬の医療費への備えはもちろん、いつかは訪れるお別れの時まで責任を持って見送ることも、飼い主としての大切な役割です。

医療費補償に加えて、最期のお見送り（火葬・葬儀）費用まで備えられる補償を提供している保険会社もあります。愛犬との大切な時間を安心して過ごすために、このような包括的な補償も選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。

いつかは訪れるお別れに備える補償をご存知ですか？

最期のお見送りの時まで手厚く補償！
ペットセレモニー特約が付帯できる保険

任意加入の特約で火葬・葬儀費用などの
負担金額を最大30,000円お支払い！

ペットメディカルサポート
「PS保険」

お見積り・お申込み
（保険会社サイトで詳細を見る）

• 歯科治療、椎間板ヘルニア、癌、膝蓋骨脱臼など、補償対象外にされやすい診療も幅広く補償^※1
• インターネット販売に特化した保険だから実現できた保険料の安さ
• 24時間365日いつでも無料^※2で獣医師に相談！

• 遺伝性疾患の場合や、補償開始（保険期間の初日）より前に獣医師により既に発見されている先天性異常、または既に発症している場合は補償の対象となりません。
• 通話料はお客さまのご負担になります。

飼い主さんのもしもに備える選択肢

ペット保険は愛犬の医療費に備える重要な補償ですが、飼い主さんにもしものことがあった場合の愛犬の将来についても考えておくことが大切です。特に一人暮らしの方や、家族や親族、親しい友人の中でペットを飼える状況にない場合は、万が一の時に愛犬の引き取り手がいない状況に陥る可能性があります。

飼い主さんの万が一の事態に備えた「飼育費用補償」を提供する保険会社も登場しています。これは飼い主さんが亡くなったり、高度障害状態になった場合に、愛犬の新しい飼い主を見つけるための費用や一時的な保護費用を補償するものです。

愛犬との生活を長期的に考える上で、このような補償も選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。愛犬が最期まで安心して過ごせる環境を整えることも、責任ある飼い主としての大切な備えといえるでしょう。

この子に安心を残してあげたい、飼育費用補償とは？

飼い主さんに「もしも」のことがあった時、
ペット保護譲渡団体への譲渡費用を補償！

被保険者が万が一亡くなった・高度障害となった場合、譲渡費用最大50万円お支払い！

SBIプリズム少額短期保険
「いつでもパック」

お見積り・お申込み
（保険会社サイトで詳細を見る）

• 飼い主さんに「もしも」に備えた飼育費用補償が犬猫コースは自動付帯！
• 安心の補償割合100％^※1！24時間365日安心の獣医師相談サービス^※2
• いつでもどこでも24時間365日対応！スマホで簡単に保険金請求！

• 各プランの補償限度額まで診療費の実費をお支払いします。補償限度日数（回数）があります。
• 犬猫のみのサービスです。

日常チェックで気づける柴犬の病気サイン

柴犬の健康管理において、毎日の観察による早期発見が重要です。

柴犬の病気サインのチェックポイント

皮膚疾患（アトピー性皮膚炎・膿皮症）

過度な掻きむしり、舐め壊し、皮膚の赤み・肥厚、脱毛、膿疱や湿疹の出現、被毛の質低下、体臭の変化に注意しましょう。特に足先、腹部、耳周りの皮膚状態を毎日チェックしてください。

眼疾患（緑内障）

眼の充血、涙の増加、眼をこする仕草、瞳孔の大きさの左右差、視力低下による物への衝突、光を嫌がる様子などに注意してください。急性緑内障は緊急性があるため、症状を感じたらすぐに受診しましょう。

関節疾患（股関節形成不全）

歩行時のふらつき、階段の上り下りを嫌がる、運動後の跛行、起立に時間がかかる、腰を振るような歩き方などが見られます。特に成長期から注意深く観察しましょう。

内分泌疾患（甲状腺機能低下症）

元気消失、体重増加、寒がり、皮膚・被毛の質低下、脱毛の増加、活動性の低下などが中年期以降に見られた場合は要注意です。

外耳炎・消化器症状

耳を掻く・頭を振る頻度の増加、耳からの異臭、食欲不振、嘔吐、下痢、便の色・形状の変化などを日々観察してください。

柴犬は我慢強い性格のため、痛みや不調を表に出しにくい傾向があります。普段の行動パターンや表情の微細な変化にも注意を払い、「いつもと違う」と感じたら早めに動物病院を受診しましょう。

定期健診の重要性と適切な受診頻度

柴犬は皮膚疾患リスクが高いため、皮膚・被毛の状態チェックと必要に応じたアレルギー検査を定期的に実施しましょう。アトピー性皮膚炎の早期発見・管理により、二次感染や慢性化を防ぐことができます。皮膚疾患が疑われる場合は、皮膚掻爬検査や細菌培養検査も重要です。

緑内障のリスクが高い犬種であるため、年1回（5歳以降は年2回）の眼圧検査を含む眼科検診が推奨されます。また、甲状腺機能低下症のスクリーニングとして、5歳以降は年1回の血液検査で甲状腺ホルモン値（T4、TSH）を測定することが重要です。

股関節形成不全の早期発見のため、成長期（生後6か月～2歳）には定期的な整形外科検診とレントゲン検査を実施することが推奨されます。また、中年期以降は年1回の関節検診で関節炎の進行をチェックしましょう。

歯周病も全身疾患のリスクを高めるため、定期的な歯科検診も重要です。詳細は「犬・猫の歯周病対策と予防法！｜歯周病が引き起こす全身疾患のリスク」をご確認ください。

※おすすめの関連記事

「歯周病など歯科治療が補償されるペット保険」について詳しく知りたい方は、下記の記事もご参照ください。

「歯科治療が補償されるペット保険の比較！」ページへ ▶

柴犬の病気予防のための環境づくり

皮膚疾患予防のため、アレルゲンの除去と適切なスキンケアが重要です。室内の掃除を徹底し、ハウスダスト・花粉の除去に努めましょう。定期的なブラッシング（週2～3回）で死毛を除去し、皮膚の通気性を保ちます。シャンプーは月1～2回程度とし、皮膚に優しい製品を選択してください。

関節疾患予防には、適正体重の維持と適度な運動が不可欠です。柴犬の理想体重（8～12kg程度）を維持し、関節への負担を軽減しましょう。散歩は朝夕30分程度とし、激しい運動や段差の多い場所は避け、関節に優しい運動を心がけます。

外耳炎予防には、定期的な耳チェック（週1回）と適切な耳掃除が重要です。ただし、過度な耳掃除は逆効果となるため、獣医師の指導の下で適切な方法を学びましょう。湿度の高い環境や水遊び後は特に耳の乾燥に注意してください。

柴犬は日本の気候に適応した犬種ですが、極端な暑さ・寒さは体調不良の原因となるため、季節に応じた環境管理も大切です。