ペット保険お役立ち情報
ペット保険の更新の仕組みを解説!
更新できないことはある?

「ペット保険の更新ってどうやるの?」「更新できない場合もあるの?」そんな疑問を持つ飼い主さんも多いのではないでしょうか。
ペット保険は基本的に1年ごとの更新制となっており、多くの場合は自動更新されます。しかし、中には更新が困難になるケースもあり、事前に仕組みを理解しておくことが大切です。
この記事では、ペット保険の更新の仕組みから、更新時の注意点、そして更新できないケースについても解説します。愛するペットを継続的に守るために、ご活用ください。
- 目次
ペット保険の更新とは?
基本的な仕組み
ペット保険の更新は、現在の契約を次の保険期間も継続するための手続きです。大切なペットを守るためには、この更新制度について正しく理解しておくことが重要です。
1年更新が一般的な契約形態
ペット保険の契約は、1年ごとの更新が一般的です。人間の健康保険のように終身で加入できる制度ではなく、定期的に契約を見直す仕組みとなっています。
1年更新制度の特長としてあげられるのは、「更新時期に契約内容の見直しが可能」なことや「年齢に応じた保険料の調整が行われる」ことなどです。
この制度により、保険会社は年齢やリスクに応じて適切な保険料を設定でき、契約者も毎年契約内容を見直すことが可能になっています。
自動更新の仕組みと手続き
解約を申し出ない限り基本的には1年ごとに自動更新(継続)される前提です。
多くのペット保険会社では、契約者が特別な手続きを行わなくても、自動的に契約が更新される仕組みを採用しています。
- 一般的な自動更新の流れ
-
- 契約満了日の約1~2ヶ月前に
保険会社から更新に関する通知がくる - 契約者が解約や変更の意思表示をしない場合、
自動更新される - 更新後の保険料の支払い※
- 契約満了日の約1~2ヶ月前に
- 選択した支払方法により異なりますが、一般的に多いクレジット払いや口座振替の場合は更新前と同様自動で引き落としされます。お支払方法をコンビニ払いなどにしている場合は契約者様が支払い手続きをする必要があります。
- 注意
- 自動更新はあくまで「特別な手続きが不要」という意味であり、契約者は更新通知の内容を必ず確認する必要があります。保険会社によって更新に関する流れが異なる場合があるので、ご契約の商品の約款をご確認ください。
更新時期の確認方法
ペット保険の更新時期は、契約時に決定されます。確認方法は以下の通りです。
保険証券での確認
- 保険証券の「保険期間」で確認することができます。
- 保険期間の終了日が更新日となります。
更新通知での確認
- 満期が近づくと保険会社から保険料およびご契約内容を記載した更新に関する通知が届きます。
- 更新通知では次回更新日や更新時に変わる内容などが確認できます。
保険会社への問い合わせ
- 保険会社によって、電話やWebサイトで直接確認する方法があります。
- 問い合わせの際は、契約者情報が必要となります。
- CHECK
- 更新時期を正確に把握しておくことで、契約内容の変更や乗り換えを検討する場合の時間を確保することができます。また、保険料の支払いを年払いにしている場合、更新時期を把握しておくことで保険料の支払時期をふまえた家計管理がしやすくなります。
ペット保険更新時に変わる可能性があるものとは?
ペット保険の更新時には、さまざまな契約条件が変更される可能性があります。これらの変更の可能性を事前に把握しておけば、更新時に慌てずに内容を理解できます。
保険料の変更(年齢による上昇など)
ペット保険の更新時に変わる可能性が高いものは保険料についてです。ペット保険では、年齢に応じて保険料が段階的に上昇するのが一般的なため、更新時の保険料の変更が起こりやすいです。保険料の変更が起こる要因は以下の通りです。
年齢による保険料上昇
年齢が上がるにつれて病気やケガのリスクは高まるため、保険料は年齢に応じて上昇する仕組みになっています。保険料の上昇パターンは商品ごとにさまざまです。 1歳ごとに毎年少しずつ上がるものや、年齢の区分により数年ごとの区切りで段階的に上がるものがあります。さらに高齢期以降は保険料が一定額で固定されるものなどがあります。
保険を比較する際に、将来の長期的な保険料負担を見通して事前に把握しておくと安心です。
各社のプラン別の更新時の保険料の詳細は「保険料検索」ページで保険料検索後、ページ下部の「更新保険料比較」で確認できます。更新保険料を事前に把握したい方はぜひご利用ください。
その他の保険料変更要因
- 保険会社の経営状況による料率改定
- 保険金支払い実績による調整
- 新しい補償内容の追加による変更
保険料の変更は契約者にとって事前に把握したい確認事項となるため、更新通知の際に確認するようにしましょう。
補償内容の見直し
更新時には、補償内容を見直す機会が設けられている場合があります。例えば、契約者自身が希望して補償割合を引き上げたい場合、保険会社に申し出て審査を受けることで変更できるケースもあります。一部の保険会社では補償割合を50%から70%へ引き上げたいなどの希望を受け、審査を経て変更できる仕組みがあります。
補償割合とは「かかった治療費のうち何%が保険金として支払われるか」を示すもので、自己負担額に直結する大事なポイントです。詳しくは「ペット保険で補償される割合は?」ページでご確認ください。
- 保険会社によって、更新時に補償内容が見直せるかは異なります。また変更を希望する場合は各社指定の方法で手続きが必要となるので、詳細はご契約の商品の最新の約款をご確認ください。
また、契約者の希望とは別に、保険会社側から補償内容の変更が通知されるケースもあります。新たな疾病が補償対象に追加される場合や、逆に既存の疾病が除外されること、特定の治療方法が対象外になるといった見直しが行われることがあります。
こうした変更は保険会社全体の支払い状況や医療事情の変化を反映して行われるため、更新時の通知内容をしっかり確認し、必要に応じてプランを再検討することも視野にいれるといいでしょう。
特約の追加など
保険会社によって、更新時に契約者が希望する特約を追加できる場合があります。契約者が特約を新たにセットしたい場合、保険会社に改めて告知をし審査を受ける必要があります。審査の結果によっては特約の追加はできない場合があります。
商品によって異なりますが、具体的に更新時にセットできる特約の例として、「火葬費用等担保特約」があげられます。
- 火葬費用等担保特約とは?
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被保険動物がケガ・病気により日本国内で死亡し、被保険動物の葬儀を行った場合に、被保険者が負担した以下の火葬費用等について保険金が受け取れます。
- 被保険動物を火葬する費用
- 被保険動物の位牌、メモリアルプレート等作成費用
- 棺代、葬儀用祭壇のレンタル費用
また、契約者の希望とは別に、保険会社側からペットの健康状態や既往症に応じて、「特定疾病・特定部位不担保特約」が付帯されることがあります。これは、特定の疾病や特定の身体部位を補償対象外とする特約です。
- 特定疾病・特定部位不担保特約とは?
- 保険会社が特定の疾病や特定の身体部位を補償対象外とするものです。
- 保険会社によって、更新時の特約の取り扱いは異なります。詳細はご契約の商品の最新の約款をご確認ください。
ペット保険の更新手続きの流れ
ペット保険の更新手続きは、基本的に保険会社主導で進められますが、契約者も適切な対応が必要です。
- STEP1:更新通知の受取り
- 一般的に満期の1~2ヶ月前までに、保険会社から保険料および契約内容がわかる更新に関わる通知が届きます。
- STEP2:契約内容の確認
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更新通知を受け取ったら、更新する契約内容に気になる点がないかしっかりと確認するようにしましょう。
確認するポイントは以下の通りです。- 保険料の確認:
前年度との比較や年齢による上昇幅を把握 - 補償内容の確認:
継続の補償内容が希望通りになっているか、万が一変更したい場合はそれができるかどうかを確認 - 特約の確認:
保険会社判断により追加された特約がないか、また契約者が追加したい特約はないかの確認
- 保険料の確認:
- STEP3:保険料の支払い
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契約内容の確認をして特に問題がなければ自動更新となり、既存の契約と同様の支払方法で保険料の支払いが行われます。
クレジットカードや口座振替を選択していた場合は自動で引き落としとなりますが、コンビニ払いなどを選択していた場合は指定の期日までに払い込みが必要となります。
各社の選択できる保険料の支払方法について「ペット保険のインターネット契約比較一覧」ページにて確認できます。
- STEP4:更新完了の確認
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保険料の支払いが完了すると、更新手続きが完了します。更新完了の際は保険会社から完了の通知が届きます。
通知の方法は保険会社によって異なります。一般的に保険証券や保険会社からの更新完了メールなどで更新ができたか確認することができます。
ペット保険の更新ができないケースはある?
ペット保険は自動更新が基本ですが、契約更新時には、これまでの保険金請求の状況などにより、場合によっては条件付きでの更新または更新不可となることもあります。
保険会社の判断で更新できないケースはある
残念ながら、すべてのペット保険で必ず更新できるわけではありません。実際に保険会社の判断により、更新が困難になる場合があります。保険会社は以下のような要素を総合的に見て、保険を続けるかどうかを判断します。
- 主な判断基準
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- これまでの保険金請求履歴と頻度
- ペットの健康状態と既往症の有無
- 契約者の保険料支払い状況
- 保険会社の引受方針の変更
この判断基準は保険会社によって異なります。更新に関することや、更新ができない場合の条件などは各商品の約款や重要事項説明書に明記されているので事前に確認するようにしましょう。
- 約款や重要事項説明書とは?
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約款(やっかん)は保険契約の詳細な条件を定めた書類で、契約者と保険会社の権利義務関係を明確に規定しています。更新に関する条件についても、約款に具体的な基準や手続きが記載されています。
重要事項説明書は、契約前に必ず確認すべき重要な事項をまとめた書類です。約款の中でも特に重要な部分を分かりやすく説明し、契約者が理解しやすい形で提供されています。
保険会社から更新を断られる4つの主な理由
ペット保険で更新を断られる背景には、保険会社が設けているいくつかの基準が関係しています。あらかじめ知っておくことで、いざというときも落ち着いて対応できます。
ここでは「告知義務違反」など、代表的な4つの理由をわかりやすく解説します。
理由 1:保険金の限度額超過の場合
一部の保険会社では、通院・入院・手術の保険金を上限まで使い切ると、契約を更新できなくなることがあります。これは、支払限度額に達したと判断されるためです。このように、保険会社は過去の請求履歴をしっかり確認して、更新を認めるかどうかを判断しています。
理由 2:告知義務違反の場合
加入時の告知義務違反が発覚した場合、契約解除や更新拒否の原因となります。ペット保険に加入する際には、正確な健康状態の申告が大切です。これはペット保険へ加入するうえでの基本条件ともいえます。
ペット保険加入の際の告知義務や注意点などの詳細は「ペット保険の告知義務とは?「バレない」は危険!申告の注意点」をご確認ください。
理由 3:保険料未払い・契約違反
保険料の滞納や契約違反は、更新を断られる直接の原因になります。きちんと保険料を支払うことが、保険を続けるための大事なポイントです。
- 契約違反の主な例
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- 保険料の長期滞納(通常2ヶ月以上)
- 虚偽の告知や請求
- 契約条件に反する行為
- 必要書類の未提出
これらの違反は保険会社との信頼関係を損なう原因となり、継続を断られる正当な理由として扱われる場合があります。
理由 4:保険会社の経営方針変更
保険会社の経営戦略や引受方針の変更により、特定の条件の契約者が更新を断られることもあります。これは契約者に原因がなくても起こる場合があり、事前に対策しづらいのが特長です。
- 方針変更の例
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- 特定種別の引受停止
- 商品ラインナップの見直し
- 引受基準の厳格化
このような変更は、一般的に事前に通知されることが多いですが、契約者側でコントロールできない要因です。通知を受けたら、早めにペット保険の乗り換えを検討し、補償が切れる期間をつくらないように気をつけましょう。
ペット保険を安心して継続するための3つのポイント
長期間にわたってペット保険を安心して継続するためには、以下の3つのポイントを守ることが重要です。
ポイント 1告知義務を正しく守る
保険会社に正確な情報を告知することは、契約の基本であり信頼を維持するために非常に重要です。ペット保険を安心して続けるためには、加入時にペットの健康状態を正確に伝える「告知義務」を正しく履行することが大切です。
告知を怠ったり事実と異なる情報を伝えると、保険金が支払われない、契約が解除される、更新を断られるなどのリスクがあります。 保険会社はペットの健康情報をもとにリスクを評価するため、飼い主としても正直な情報提供が信頼関係を築く第一歩です。
詳しい告知内容や注意点については「ペット保険の告知義務とは?「バレない」は危険!申告の注意点」もぜひご覧ください。
ポイント 2保険料を滞納しない仕組みづくり
ペット保険をきちんと継続するには、保険料の支払いを滞らせないことが重要です。うっかり滞納を防ぐためにも、日頃から確実に支払える仕組みを整えておくことが大切です。
支払管理の方法
- 自動引き落とし
- クレジットカード決済や口座振替など自動で保険料の引き落としができる方法を検討しましょう。
- 年払い選択
- 支払方法を月払いではなく年払いにすることで更新までの保険料滞納を防げます。また、一般的に月払いより年払いを選択すると割安な保険料となり管理も簡単です。
- 家計管理アプリの活用
- 保険料の支払いを忘れないように、家計管理アプリなどを活用しスケジュール管理をする方法もあります。
- 滞納防止のチェックポイント
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- 口座残高の定期確認
- クレジットカードの有効期限管理
- 住所変更時の届け出徹底
- 支払い通知の確認習慣
このように、保険料を滞納しない仕組みを整えることで、うっかり支払いを忘れるリスクを減らせます。安定した保険料の支払いは、契約をスムーズに続けるための信頼の証です。日頃の心がけが、将来の安心につながります。
ポイント 3適切な保険選択や乗り換えの検討
加入時に長期的にペット保険の継続ができる契約内容か、複数の保険会社をよく比較し納得できる保険を選択することが重要です。
また、加入時だけでなく、ペットの年齢や健康状態、家計状況の変化に合わせて定期的に保険を見直し、必要に応じて保険の乗り換えも検討しましょう。
複数の保険会社の商品を比較し、更新条件や補償内容を把握することで、将来的な更新拒否のリスクを減らすことができます。
ペット保険の比較項目は多岐にわたりますが、ペット保険比較サイト「i保険」では、各商品の補償割合や保険料をわかりやすく比較できる、ペット保険人気ランキングやプラン別に詳細を一括比較できる保険料検索ページがあります。対象のペットの種類に合わせてぜひご活用ください。
ペット保険の更新に関するよくあるご質問
ペット保険の更新に関して、実際によく寄せられる質問をまとめました。更新についての疑問を解消するために活用してください。
更新時に健康診断は必要ですか?
一般的に、ペット保険の更新時に健康診断は必要ありません。新規加入時とは異なり、既存契約の更新では健康診断の提出を求められることは稀です。
ただし、以下の場合には健康状態の確認が必要になる場合があります。
- 補償内容の大幅な変更を希望する場合
- 保険会社から特別に要求された場合
- 過去の請求状況により審査が必要な場合
更新を忘れた場合はどうなりますか?
更新を忘れても自動的に更新されるのが一般的です。そのため、満期日前の保険会社が指定する期日までに特段の意思表示がなされない場合、ご案内の内容で更新する旨の意思表示があったものとみなします。
- 保険会社によって更新に関する流れが異なる場合があるので、ご契約の商品の約款をご確認ください。
更新時に補償内容を変更できますか?
保険会社によって異なりますので、正確な情報は契約商品の約款をご確認ください。更新時に補償内容を変更できる場合がありますが、保険会社が定める期間内に補償内容変更の希望の申出が必要です。またその際に審査が再度必要場合があります。
その他のペット保険に関するご質問についてはペット保険のよくあるご質問ページも確認ください。
よくあるご質問まとめ|ペット保険の更新は基本的に自動だが注意も必要
ペット保険は、基本的に1年ごとの自動更新で大切なペットを継続して守れる仕組みです。しかし更新のタイミングでは、保険料が年齢に応じて上がる、補償内容や特約が変わる、保険会社の判断で更新できなくなるといった可能性もあります。
こうしたリスクを防ぐには、更新通知をきちんと確認し、約款や重要事項説明書で条件を把握しておくことが大切です。告知義務を正しく守り、保険料を滞納しない仕組みを整え、必要に応じて他社への乗り換えも検討するなど、計画的な備えを心がけましょう。
この記事を参考に、ペット保険の更新の仕組みを理解し、あなたの大切な家族が安心して補償を受けられるように保険選びの参考にしてください。
この記事では一般的なペット保険で多いケースを紹介しています。実際の保険内容は各保険会社の最新の約款をご確認ください。
- 執筆者
- 染谷 弥幸(1級ファイナンシャル・プランニング技能士/株式会社アイ・エフ・クリエイト)
「安心できる金融商品選びをわかりやすくカンタンに」という当社のミッションを胸に、お客様が自分に合った商品をみつけるための情報をわかりやすく紹介します。