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カメの寿命は何年?
種類別の平均寿命と飼い方【初期・生涯費用を解説】

健康で長生きするカメと飼い主の暮らし

更新日:

「万年生きる」と言われるカメ。実際には万年は生きませんが、ペットの中でもトップクラスの長寿を誇り、適切な飼育環境を整えることで30年以上にわたって家族の一員として過ごすことができる魅力的な動物です。

しかし、その長寿性ゆえに「飼い主が先に寿命を迎えてしまう」「思った以上に大きくなって飼えなくなった」「生涯にかかる費用が予想以上だった」といったトラブルも少なくありません。カメを迎えるということは、数十年単位の長期的な責任を負うということです。

この記事では、カメ(水棲ガメ・リクガメ)の種類別の平均寿命と特徴、健康に過ごしてもらうための正しい飼い方、そして生涯にかかる飼育費用について、詳しく解説します。カメとの長い共同生活を幸せに過ごすためのガイドとしてお役立てください。

目次

カメの平均寿命と種類別の特徴【水棲ガメ・リクガメ比較】

カメは大きく分けて水中と陸地の両方を利用する「水棲ガメ(ミズガメ)」と、完全に陸上で生活する「リクガメ」に分類されます。どちらも長寿ですが、寿命の傾向や飼育環境が異なります。
ここでは、日本でペットとして飼われる主なカメの種類について、その特徴と寿命を解説します。

カメ全体の平均寿命の概要

カメは爬虫類の中でも特に長寿な動物として知られています。ペットとして飼育されるカメの平均寿命は種類によって大きく異なりますが、一般的に水棲ガメで20~30年、リクガメで30~50年以上といわれています。

適切な飼育環境を整え、質の高い食事と健康管理を行うことで、多くのカメは飼い主さんと一生を共にするパートナーとなります。この長寿性は、カメを飼ううえでの大きなの魅力であると同時に、長期的な責任を伴う重要なポイントでもあります。

カメが長寿である要因
  • 代謝が遅く、エネルギー消費が少ない
  • 甲羅による優れた防御機能
  • 環境適応能力の高さ
  • 細胞の老化速度が遅い
  • ストレスに対する耐性が比較的高い

これらの要素により、カメの寿命はペットの中でも長寿となることが多いです。次の章では、具体的な種類別の寿命について見ていきましょう。

種類別の寿命一覧表

日本でペットとして飼育されている代表的なカメの種類について、平均寿命と成体時のサイズをまとめました。これらの数値は適切な飼育環境での目安であり、個体差や飼育状況によって変動します。

水棲ガメの寿命目安

種類 平均寿命の目安 甲長の目安
ミシシッピ
ニオイガメ
15〜25年 10〜13cm
ニホンイシガメ 20〜30年 15〜20cm
クサガメ
(ゼニガメ)
20〜30年 20〜30cm

リクガメの寿命目安

種類 平均寿命の目安 甲長の目安
ヘルマンリクガメ 30〜50年 15〜25cm
ギリシャリクガメ 30〜50年 18〜30cm
ロシアリクガメ
(ヨツユビリクガメ)
30〜50年 15〜20cm

上記の表から分かるように、リクガメは水棲ガメよりも長寿の傾向があります。特にリクガメは適切な飼育により50年以上生きる個体も珍しくなく、中には100年近く生きた記録もあります。

このような長寿性は、カメを飼育する際の大きな魅力である一方で、飼い主さんのライフステージの変化(進学、就職、結婚、引越しなど)も考慮した長期的な飼育計画が必要となります。

水棲ガメの種類別の特徴と寿命

水棲ガメは水中と陸地の両方を必要とする半水棲の生活スタイルを持ち、初心者にも比較的飼いやすい種類が多いのが特徴です。ここでは、日本の家庭でも飼育しやすい代表的な3種類を紹介します。

ミシシッピニオイガメ(寿命15〜25年)

ミシシッピニオイガメの写真

北米原産の小型のカメで、成長しても13cm程度と非常にコンパクトな点が最大の魅力です。泳ぎがあまり得意ではなく、水底を歩くように移動する姿が愛らしく、大きな水槽を用意しなくても飼育できるため、一人暮らしの方や初心者の方に特に人気があります。

ミシシッピニオイガメの特徴
  • 成体の甲長は10〜13cm程度とカメの中でも最小クラス
  • ほぼ完全水棲で、他の水棲ガメほど大きな陸場は必要ない
  • 泳ぎが得意でなく、水底を歩くように移動する
  • 体の両側に「におい腺」を持ち、危険を感じると特有のにおいを出す
  • 肉食傾向が強い雑食で、人工飼料によく餌付く
  • 60cm水槽で終生飼育が可能
飼育上の注意点
泳ぎが苦手なため、水深は甲羅の高さの2〜3倍程度から始め、足場となる流木などを設置して、溺れないように注意します。水質悪化にも敏感なため、ろ過フィルターの設置とこまめな水換えで、常にきれいな水を保つことが重要です。低温には弱いため、冬場は水中ヒーターでの加温が必須です。

ニホンイシガメ(寿命20〜30年)

ニホンイシガメの写真

日本固有種で、古くから親しまれてきた在来種のカメです。近年は生息数が減少しており、環境省のレッドリストで準絶滅危惧種に指定されています。

ニホンイシガメの特徴
  • 成体の甲長は12〜20cm程度
  • 温和で臆病な性格
  • 幼体時は背甲に3本のキール(隆起線)が目立つ
  • 日本の気候に適応しており飼いやすい
  • 流通量が少なく、価格が高め
飼育上の注意点
在来種であるため、野外への放流は生態系への影響を考慮して避けるべきです。臆病な性格のため、ストレスを与えない静かな環境作りが重要です。60cm以上の水槽と適切な水質管理、バスキングスポットの設置が必要です。

クサガメ(寿命20〜30年)

クサガメの写真

日本在来種と考えられてきましたが、近年の研究で外来種の可能性も指摘されている種です。穏やかな性格で人に慣れやすく、初心者にも飼いやすいカメとして人気があります。平均寿命は20~30年といわれていますが、適切な飼育環境を整えることで40年以上生きた記録もあり、長期的な飼育計画が必要です。

クサガメの特徴
  • 成体の甲長は15〜25cm程度
  • 人懐っこく、手から餌を食べることも
  • オスは成長すると全身が黒化する(黒化個体)
  • 比較的低温にも強い
  • 危険を感じると臭腺から臭いを出す(名前の由来)
飼育上の注意点
成長に伴い60〜90cm程度の飼育スペースが必要です。日光浴を好むため、バスキングスポットと紫外線照射は必須です。冬場は加温が必要な場合があります。

リクガメの種類別の特徴と寿命

リクガメは完全に陸上で生活するカメで、水棲ガメとは異なる飼育環境が必要です。長寿で穏やかな性格の種が多く、じっくりと長期的な関係を築きたい方に適しています。

ヘルマンリクガメ(寿命30〜50年)

ヘルマンリクガメの写真

ヨーロッパ原産の小型リクガメで、美しい甲羅の模様と温和な性格が人気です。ロシアリクガメと並んで初心者におすすめの種類です。

ヘルマンリクガメの特徴
  • 成体の甲長は15〜25cm程度(亜種により異なる)
  • 黄色と黒のコントラストが美しい甲羅
  • 温和で人懐っこい性格
  • 比較的丈夫で飼いやすい
  • 西ヘルマンと東ヘルマンの2亜種が存在
飼育上の注意点
完全草食性で、カルシウムとビタミンD3の補給が重要です。湿度は50〜70%程度を好み、ロシアリクガメよりやや高めの湿度が必要です。バスキングスポットは30〜35℃、ケージ全体は24〜28℃に保ちます。

ギリシャリクガメ(寿命30〜50年)

ギリシャリクガメの写真

地中海沿岸地域原産のリクガメで、多数の亜種が存在します。個性的な甲羅の模様と穏やかな性格が魅力です。

ギリシャリクガメの特徴
  • 成体の甲長は18〜30cm程度(亜種により大きく異なる)
  • 甲羅の模様に個体差が大きい
  • 温和でのんびりした性格
  • 亜種が非常に多く、飼育条件も若干異なる
  • 比較的丈夫で長寿
飼育上の注意点
亜種によって適切な温湿度が異なるため、購入時に原産地と飼育条件を確認することが重要です。一般的には湿度50〜70%、バスキングスポット30〜35℃、ケージ全体24〜28℃が目安です。完全草食性で、多様な野菜や野草を与えます。

ロシアリクガメ(ヨツユビリクガメ)
(寿命30〜50年)

ロシアリクガメの写真

初心者向けリクガメの代表格で、小型で丈夫、比較的飼育しやすいことから人気があります。活発で好奇心旺盛な性格が魅力です。

ロシアリクガメの特徴
  • 成体の甲長は15〜20cm程度
  • リクガメの中では小型で飼育スペースが比較的小さくて済む
  • 乾燥した環境を好む
  • 前肢に4本の爪がある(名前の由来)
  • 比較的低温に強く、日本の気候に適応しやすい
飼育上の注意点
完全草食性のため、野菜や野草を中心とした食事が必要です。湿度は40〜60%程度を維持し、高湿度は避けます。バスキングスポットは32〜35℃、ケージ全体は25〜28℃程度に保ちます。紫外線ライトは必須です。

カメの寿命を左右する重要な要因

カメの寿命は種類や遺伝的要素だけでなく、飼い主さんの日々の飼育管理によって大きく左右されます。適切なケアを行うことで、平均寿命を上回って長生きするカメは決して珍しくありません。

寿命に影響する主な要因

寿命を縮める要因
  • 不適切な温度管理(低温・高温・急激な変化)
  • 紫外線不足による代謝性骨疾患(MBD)
  • 栄養バランスの悪い食事(カルシウム不足・偏食)
  • 不衛生な飼育環境(水質悪化・床材の汚れ)
  • 運動不足と狭い飼育スペース
  • 病気の早期発見・治療の遅れ
長寿につながる要因
  • 種類に適した温度・湿度の年間維持
  • 適切な紫外線照射(UVBライトの使用)
  • バランスの取れた栄養管理(カルシウム・ビタミンD3補給)
  • 清潔な飼育環境の維持(定期的な掃除・水換え)
  • 十分な運動スペースの確保
  • 定期的な健康チェックと早期治療
長寿カメの共通点

50年以上生きる長寿カメの飼育事例から、共通して見られる特徴があります。

  • 年間を通じて安定した温度・湿度管理
  • 紫外線ライトの適切な使用と定期交換
  • 多様な野菜・専用フードによるバランス良い食事
  • 清潔な環境維持と水質管理の徹底
  • 十分な運動スペースとストレスの少ない環境
  • 定期的な健康観察と異変時の早期受診

カメは長寿であるがゆえに、日々の小さな管理の積み重ねが、数十年後の健康状態に大きく影響します。特に紫外線照射と温度管理は、カメ特有の重要な飼育要素です。

カメ飼育の生涯費用と経済計画

カメは生体価格が手頃な種類もいますが、飼育環境を整えるための初期費用や、年間を通じた温度管理のための電気代など、維持費は想像以上にかかる場合があります。長寿であるがゆえに、生涯にかかる総費用は他の動物を上回ることも珍しくありません。

初期費用の詳細(総額目安)

カメを健康に飼育するためには、紫外線ライトやヒーターなどの専用設備が不可欠です。水棲ガメとリクガメで必要な設備が大きく異なります。

水棲ガメの初期費用目安

項目 価格目安
生体価格
(クサガメ・ニオイガメ等)
2,000〜15,000円
水槽・飼育ケース
(60〜90cm)
5,000〜20,000円
濾過装置(フィルター) 3,000〜10,000円
バスキングライト
(保温球)
2,000〜5,000円
紫外線ライト(UVB) 3,000〜8,000円
ライトスタンド・器具 2,000〜5,000円
バスキングスポット
(陸場)・水中ヒーター
3,000〜8,000円
温度計・餌・その他 2,000〜3,000円
合計目安 22,000円〜74,000円

リクガメの初期費用目安

項目 価格目安
生体価格
(ロシア・ヘルマン等)
15,000〜50,000円
飼育ケージ
(木製・ガラス製)
10,000〜40,000円
バスキングライト
(保温球)
2,000〜5,000円
紫外線ライト(UVB) 3,000〜8,000円
ライトスタンド・器具 2,000〜5,000円
保温器具
(パネルヒーター・暖突等)
5,000〜15,000円
サーモスタット
(温度制御装置)
3,000〜8,000円
床材・水入れ・
シェルター・餌等
3,000〜8,000円
合計目安 43,000円〜139,000円

特にリクガメは、日本の冬の寒さに耐えられないため、保温器具とそれを制御するサーモスタットが必須となります。安全性を考慮すると、品質の良い設備への投資が重要です。

月々の維持費(電気代に注意)

カメの飼育で最もコストがかかるのが「電気代」です。変温動物であるカメは、外部からの熱源に依存するため、年間を通じた保温・照明設備の稼働が必要となります。

項目 月額目安
餌代
(専用フード・野菜)
1,500〜3,000円
電気代
(ヒーター・ライト類)
2,000〜6,000円
消耗品
(ライト交換・床材・ろ材)
1,000〜2,000円
水道代
(水換え・清掃)
500〜1,500円
合計 5,000円〜12,500円

電気代は季節により大きく変動し、冬場は24時間保温が必要となるため、夏場の2〜3倍になることもあります。年間で6万円〜15万円程度の維持費がかかると見積もっておくのが現実的です。

電気代を抑えるコツ
  • LED電球や省エネ型ヒーターの活用
  • サーモスタットによる適切な温度制御
  • 断熱材を使用した飼育ケージの保温性向上
  • タイマーを使用した照明時間の管理

生涯コストと医療費への備え

カメの寿命を30年、月々の維持費を平均8,000円とした場合、生涯維持費だけで約288万円になります。初期費用や設備の買い替え、医療費を加えると、生涯コストは300万円を超える可能性があります。

生涯コストの内訳(30年飼育の場合)

項目 費用目安
初期費用 30,000〜100,000円
維持費(30年分) 180万円〜450万円
設備買い替え
(ライト・ヒーター等)
200,000〜500,000円
医療費
(健診・治療費)
100,000〜500,000円
生涯コスト合計 約213万円〜560万円

この金額は、中型犬や猫の生涯コストと同等か、それ以上になることもあります。カメの飼育を検討する際は、この長期的な経済負担を十分に理解しておくことが重要です。

カメの医療費事情

カメは比較的病気になりにくい動物ですが、一度体調を崩すと治療が長期化しやすく、エキゾチックアニマル専門の動物病院での受診が必要になることがあります。

治療費の目安(全額自己負担)
  • 初診料・基本検査:3,000〜8,000円
  • 血液検査・レントゲン:8,000〜20,000円
  • 呼吸器感染症の治療:10,000〜30,000円
  • 代謝性骨疾患の治療:20,000〜50,000円
  • 卵詰まりの手術:50,000〜150,000円

犬や猫などと同様に、カメもペット保険に加入することができます。「SBIプリズム少額短期保険」など、爬虫類に対応した保険商品は限られていますが、万が一の高額医療費に備える手段として検討する価値があります。

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カメを飼う前に知っておきたいリスクと対策

カメとの幸せな生活を送るためには、楽しい面だけでなく、起こりうるリスクについても事前に理解しておくことが大切です。特に「長寿で大きく成長すること」「法令上のルールがあること」「医療費が全額自己負担」など、事前に理解しておくべきポイントも多くあります。
ここでは、カメを迎える前に押さえておきたい主なリスクや対策を解説します。

予想以上に長生き&大きくなるリスク

カメは「安価で手に入れやすい」「小さいから場所を取らない」と誤解されがちですが、実際には長期間・広いスペースが必要になるペットです。

「小さいから飼いやすい」は要注意
  • 子ガメのうちは手のひらサイズでも、成長すると甲長20〜30cmに達する種類も多い
  • 寿命は20〜30年以上が目安で、子どもが大人になるまで付き合うことも珍しくない
  • 大きくなると、水槽・ケージの買い替えや引っ越し先でのスペースの確保が必要

将来の住宅事情やライフプランを踏まえ、「最後まで面倒を見られるか」をよく検討しましょう。

外来種規制・法令上のルールに注意

2023年6月より、ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)は、生態系への影響の大きさから「条件付特定外来生物」に指定されています。これにより、野外への放流や無許可での販売・譲渡が原則禁止とされるなど、法令上の制限があります。

外来種に関する主な注意点
  • 現在飼育している個体を飼い続けること(飼養)は原則として可能
  • 逃がす・捨てる・野外に放すことは法律で禁止
  • 販売・譲渡に制限があるため、迎える前に最新情報の確認が必要
  • 自治体によっては、独自の条例やガイドラインを設けている場合もある

外来カメを迎える場合は、環境省や自治体の公式情報で最新の規制内容を確認し、「最後まで適切に飼い続けること」を前提に検討する必要があります。

水換え・におい・サルモネラ菌など生活面のリスク

カメとの生活では、日々の水換えや衛生管理が欠かせません。また、カメの体表や糞便にはサルモネラ菌が存在する可能性があり、小さなお子さまや高齢者がいるご家庭では特に注意が必要です。

衛生管理のポイント
  • カメや水槽に触れたあとは、必ず石けんでしっかりと手洗いをする
  • 飼育水の排水をキッチン(食品を扱う場所)で行わない
  • 糞便や汚れた水をトイレや排水口に流す際は飛び散りに注意
  • カメ専用の掃除用具を用意し、他の用途と分ける
  • 小さな子どもにカメを口元に近づけさせない、口に入れないよう徹底する

また、水棲ガメは排泄量も多く、水質が悪化するとにおいが気になることがあります。ろ過フィルターの活用やこまめな水換え、適切な設置場所の工夫により、生活空間への影響を抑えることができます。正しい知識を持って衛生管理を行えば、過度に恐れる必要はありません。日々の手洗いを徹底し、習慣化しましょう。

医療費のリスクと備え方

カメの診療費は全額自己負担になるため、検査や手術が必要な場合には数万円〜十数万円単位の費用が必要になることがあります。カメの医療費に備える方法として、主に「貯蓄による備え」と「ペット保険への加入」の2つの選択肢があります。カメの長寿性を考慮し、長期的な視点で備えを検討することが大切です。

貯蓄による備えの考え方

毎月一定額を「カメ専用の医療費積立」として貯蓄する方法です。カメは長寿であるため、時間をかけてコツコツと備えを作ることができます。

貯蓄による備えのポイント
  • 目安金額:
    月2,000〜5,000円程度を積立て、年間で3〜6万円を目標
  • 長期視点:
    30〜50年の寿命を考慮し、継続的に積立てる
  • メリット:
    保険料不要、使わなければ貯蓄として残る
  • デメリット:
    飼い始めてすぐの高額治療には対応できない可能性

ペット保険という選択肢

保険料を支払うことで、カメの補償範囲内のケガや病気による治療費を一部または全額カバーしてくれる保険です。爬虫類対応のペット保険は限定的ですが、選択肢は存在します。

ペット保険のポイント
  • 補償内容:
    補償範囲内の通院・入院・手術の費用を一定割合補償
  • メリット:
    補償開始後は飼い始めてすぐでも高額治療時の負担軽減
  • デメリット:
    保険料が必要、爬虫類対応保険は選択肢が限定的
  • 注意点:
    既往症や先天性疾患は補償対象外の場合が多い

執筆時点では、カメが加入できるペット保険として「SBIプリズム少額短期保険」などがあります。爬虫類の保険は犬猫に比べて選択肢が少ないため、加入を検討する場合は補償内容を十分に確認することが大切です。

保険料と補償内容の詳細を確認したい方へ
カメの保険料検索
どちらを選ぶべき?

貯蓄と保険のどちらが適しているかは、飼い主さんの経済状況やリスクに対する考え方によって異なります。

飼い始めてすぐの時期や、高額な治療費が心配な方はペット保険への加入がおすすめです。一方、計画的に貯蓄ができ、ある程度の余裕資金がある方は貯蓄による備えでも対応可能です。

また、両方を併用する方法もあります。ペット保険でカバーできない部分に備えて貯蓄もしておくことで、より安心してカメとの生活を楽しめます。

カメが健康で長生きするための飼い方
【実践ガイド】

カメの健康は「温度」「光(紫外線)」「水(または湿度)」の管理で決まります。ここでは、水棲ガメとリクガメに共通する重要なポイントを中心に、実践的な飼育方法を解説します。

実践ガイド 1紫外線(UVB)ライトとバスキングライトの重要性

カメは日光浴をすることで体温を上げ、紫外線を浴びてビタミンD3を生成し、カルシウムを吸収して健康な甲羅を形成します。室内飼育では、太陽光の代わりとなるライトが絶対に必要です。

バスキングライト(熱源)

ホットスポット(局所的に温度が高い場所)を作り、体温を上げるためのライト。

設定温度:30〜35℃前後
役割:消化促進、代謝向上、免疫力維持

紫外線ライト(UVB)

太陽光に含まれる紫外線を照射し、ビタミンD3合成を促すライト。

役割:代謝性骨疾患(MBD)予防
注意:半年〜1年で効果が低下するため定期交換必須

紫外線ライトがないとどうなる?
  • 甲羅が柔らかくなる代謝性骨疾患(MBD)を発症
  • 甲羅の変形や成長不良
  • 食欲不振や消化不良
  • 免疫力低下により感染症にかかりやすくなる

窓越しの日光では紫外線の多くがカットされてしまうため、必ず専用ライトを使用しましょう。ライトの寿命は見た目では分からないため、定期的な交換スケジュールを守ることが重要です。

実践ガイド 2適切な温度・湿度管理と飼育環境

変温動物であるカメは、環境温度に体温が左右されるため、年間を通じた適切な温度管理が健康維持の鍵となります。

水棲ガメの環境管理

水棲ガメの温度設定
  • 水温:
    25〜28℃(水中ヒーターで維持)
  • バスキングスポット:
    30〜35℃(バスキングライトで加温)
  • 夜間温度:
    22〜25℃(急激な温度低下を避ける)
  • 水質管理:
    週1〜2回の水換え、強力なろ過フィルター使用

リクガメの環境管理

リクガメの温湿度設定
  • バスキングスポット:32〜35℃
  • ケージ全体(ホット側):26〜30℃
  • ケージ全体(クール側):22〜26℃
  • 夜間温度:20〜24℃
  • 湿度:40〜70%(種類により異なる)

重要なのは、ケージ内に温度勾配(グラデーション)を作り、カメが自分で快適な場所を選べるようにすることです。サーモスタットを使用した自動温度制御により、安定した環境を維持しましょう。

実践ガイド 3栄養管理と健康チェック

適切な栄養管理と日々の健康観察は、カメの長寿を支える重要な要素です。食事の内容と与え方、そして健康状態の見極め方を理解しましょう。

食事管理のポイント

カメの種類 主な食事内容 給餌頻度
水棲ガメ
(雑食性)
カメ専用フード
小魚・エビ・野菜
幼体:毎日
成体:2〜3日に1回
リクガメ
(草食性)
葉野菜・野草
リクガメ専用フード
幼体:毎日
成体:毎日(少量)
栄養補給で重要なポイント
  • カルシウム補給:
    カルシウムパウダーを餌にまぶす(週2〜3回)
  • ビタミンD3:
    紫外線ライトによる体内合成+サプリメント
  • 多様性:
    同じ餌ばかりでなく、様々な種類を与える
  • 肥満防止:
    成体は給餌頻度を調整し、適正体重を維持

日常の健康チェック項目

毎日確認すべき健康サイン

食欲・活動量

いつもと比べて食欲が落ちていないか、動きが鈍くなっていないかを観察。カメは体調不良を隠しがちなため、わずかな変化も見逃さないことが重要です。

甲羅の状態

甲羅の色艶、軟化、変形、傷、白い斑点(水カビ)などがないか確認。健康な甲羅は硬く、適度な光沢があります。

目・鼻・口の状態

目の腫れ、鼻水、口からの泡などは呼吸器感染症のサイン。これらの症状が見られたら速やかに受診が必要です。

排泄物の確認

糞の形・色・量・頻度をチェック。下痢、血便、寄生虫の有無などを観察し、異常があれば記録しておきます。

カメは病気を隠す習性があるため、「なんとなく元気がない」「いつもと違う」という飼い主さんの直感も重要です。心配な症状があれば、早めに爬虫類専門の動物病院を受診しましょう。

カメの飼い方に関するよくあるご質問

これからカメを飼う方や、飼い始めたばかりの方からよくある質問をまとめました。

カメは本当に長生きするのですか?何年くらい生きますか?

水棲ガメで20〜30年、リクガメで30〜50年以上生きることが一般的で、適切な飼育により平均寿命を上回って生きるカメも珍しくありません。

ただし、これは適切な飼育環境(温度管理、紫外線照射、栄養管理等)が整っている場合の話です。不適切な環境では寿命が大幅に短くなる可能性があります。

そのため、カメを迎える際は数十年にわたる長期的な飼育計画と、最後まで責任を持って世話をする必要があります。

初心者におすすめのカメの種類はどれですか?

初心者の方には以下の種類がおすすめです。

水棲ガメ:クサガメやミシシッピニオイガメが比較的飼いやすく、クサガメは人に慣れやすい性格で、ニオイガメは小型で終生飼育が容易です。

リクガメ:ロシアリクガメ(ヨツユビリクガメ)やヘルマンリクガメが初心者向けで、比較的丈夫で日本の気候にも順応しやすいとされています。

ただし、どの種類も適切な飼育設備(紫外線ライト、保温設備等)と正しい知識が必要です。また、ミドリガメ(アカミミガメ)は現在、条件付特定外来生物に指定されているため注意が必要です。

カメは冬眠させる必要がありますか?

初心者の方には冬眠させずに、ヒーターで保温して冬を越させることをおすすめします。

野生のカメは冬眠しますが、飼育下での冬眠は失敗してそのまま死んでしまうリスクが高く、特に幼体や体調の悪い個体は冬眠に耐えられません。また、冬眠には事前の体力蓄積や適切な温度管理など、高度な知識と経験が必要です。

年間を通して25℃前後を保ち、活発に活動させるほうが健康管理は容易で、病気の早期発見もしやすくなります。

カメの飼育にはどのくらい費用がかかりますか?

初期費用として水棲ガメで2〜7万円、リクガメで4〜14万円程度が必要です。月々の維持費は5,000〜12,500円程度(主に電気代・餌代)がかかります。

カメは長寿なため、30年飼育すると仮定した場合の生涯コストは200〜500万円を超える可能性があります。これは中型犬や猫の生涯コストと同等かそれ以上になります。

特に電気代(ヒーター・ライト類)は年間を通じて必要で、冬場は24時間保温が必要になるため、月3,000〜6,000円程度の電気代がかかることを理解しておきましょう。

カメにペット保険は必要ですか?

カメの医療費は全額自己負担となり、手術が必要な病気では数万円から十数万円かかることがあります。また、カメは長寿であるため、生涯で複数回の医療処置が必要になる可能性があります。

爬虫類対応のペット保険は犬猫に比べて選択肢が限定的ですが、執筆時点ではSBIプリズム少額短期保険などがカメの保険を提供しています。経済的負担軽減のため、加入を検討することをおすすめします。

カメが加入できる商品の具体的な保険料や詳細は、「カメの保険料ページ」をご確認ください。

ペット保険に加入しない場合でも、毎月一定額を「カメ専用の医療費積立」として貯蓄しておくことが重要です。年間3〜6万円程度を医療費予算として確保しておくと安心です。

カメの飼育に紫外線ライト(UVB)は本当に必要ですか?

はい、紫外線ライト(UVB)はカメの飼育において絶対に必要です。カメは紫外線を浴びることで体内でビタミンD3を合成し、それによってカルシウムを吸収して健康な甲羅と骨格を形成します。

紫外線ライトがないと、カルシウムが吸収できず、代謝性骨疾患(MBD)という深刻な病気を引き起こします。この病気は甲羅の軟化、骨の変形、運動障害などを引き起こし、重症化すると命に関わります。

紫外線ライトは6ヶ月〜1年で効果が低下するため、定期的な交換が必要です。また、窓越しの日光では紫外線の多くがカットされてしまうため、専用ライトの使用が必須です。

その他のペット保険に関するご質問については、ペット保険のよくあるご質問ページもご確認ください。

よくあるご質問

まとめ|カメとの数十年続く暮らしのために

カメは、その愛らしい姿と「長寿」という特徴から、人生の長い時間を共に歩むパートナーとなり得る素晴らしい動物です。しかし、その長寿性ゆえに、飼い主さんには数十年にわたる「最後まで面倒を見る」という長期的な視点を持っておくことが大切です。

水棲ガメなら20〜30年、リクガメなら30〜50年以上という歳月は、飼い主さんのライフステージも大きく変化する期間です。初期費用だけでなく、毎月の光熱費や消耗品費、そして万が一の医療費といった経済的な負担も継続的に発生し、生涯コストは200万円を超える可能性があります。

カメの医療費は全額自己負担となり、特に手術が必要な場合は高額になる可能性があります。長寿であるカメは、生涯で複数回の医療処置が必要になることも考えられるため、貯蓄やペット保険などで経済的な備えをしておくと安心です。

日々の適切な飼育管理と定期的な健康チェック、そして爬虫類専門の獣医師による定期健診により、カメの健康寿命を延ばすことができます。この記事で紹介した情報を参考に、大切な家族の一員であるカメとの素敵な生活を始めてください。

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この記事の情報は一般的な飼育情報を基にしており、個々のカメの種類や個体によって適切な飼育方法は異なります。カメの飼育や健康管理に関するご不明な点は、爬虫類専門店やエキゾチックアニマル診療に対応した動物病院にご相談ください。また、各種費用の目安や診療費は地域や病院によって異なります。加えて、ペット保険に関する内容は各保険会社の最新の約款をご確認ください。

執筆者
染谷 弥幸(1級ファイナンシャル・プランニング技能士/株式会社アイ・エフ・クリエイト)

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