ペット保険お役立ち情報
ボーダー・コリーに多い病気・治療費とは？
実際の支払事例でわかるペット保険の必要性
更新日：
ボーダー・コリーは、非常に賢く活発な性格から牧羊犬やドッグスポーツで活躍する犬種です。しかし、その運動量の多さや好奇心ゆえに、異物誤飲や消化器疾患など、かかりやすい病気があることをご存知でしょうか。
特にPS保険の請求データでは、消化器疾患、膀胱炎、外耳炎の請求が多く見られます。また、実際の請求では肝疾患や耳疾患などの治療で82万円を超える事例も報告されており、高額な医療費が必要となるケースがあることがわかります。
活発な性格のボーダー・コリーは、散歩中の異物誤飲や激しい運動による怪我のリスクも高く、予期しない医療費が発生することがあります。このような突発的な事故や、中年期以降に高まる腫瘍リスクに備えるためには、幅広い治療に対応できるペット保険の比較検討が不可欠です。
この記事では、PS保険の実際の支払い事例を基に、ボーダー・コリー特有の病気リスクと治療費について詳しく解説し、活動的な犬種に適した保険選びについてもご案内いたします。
- 出典：ペットメディカルサポート提供データ
（PS保険の保険金請求件数を基に算出｜ペットメディカルサポート調べ）
- 目次
PS保険の保険金請求データで見る！
ボーダー・コリーがかかりやすい病気や診療費の目安
PS保険の保険金請求データの集計によると、ボーダー・コリーのかかりやすい病気は多岐にわたります。ここでは、請求件数上位5つの疾患の紹介や、各疾患の症状・原因・治療内容を詳しく解説します。
ボーダー・コリーの保険金請求件数TOP5の病気と診療費の平均値
以下の表は、PS保険の保険金請求上位5つのデータに基づいた、ボーダー・コリーに多い病気と診療費の目安です。通院回数や入院・手術の可否など治療内容によって費用は大きく変動するため、あくまで参考としてご覧ください。
| 病名 | 診療費の目安 （保険金請求の平均値） |
|
|---|---|---|
| 1位 | 下痢 | 15,000円 |
| 2位 | 胃腸炎 | 13,000円 |
| 3位 | 外耳炎 | 12,000円 |
| 4位 | 膀胱炎 | 17,000円 |
| 5位 | 皮膚炎 | 11,000円 |
- 上記データはペットメディカルサポートのPS保険の保険金請求実績を基に算出した内容です。そのため、一般的に言われている犬種ごとの傾向とは異なる場合があります。
- また診療費目安については保険金請求実績から算出した平均値であり、実際の診療費は個体差や症状の重さ、動物病院によって異なります。
ボーダー・コリーがかかりやすい主な疾患の詳細解説
PS保険のデータで上位を占めた「下痢」「胃腸炎」「外耳炎」は、ボーダー・コリーの中型犬ならではの活発な性格と身体的特徴に関連した疾患です。体重約14～25kgの中型体格、豊富なダブルコート、極めて高い知能と運動欲求などが各疾患の発症要因の一因となります。
1位：ボーダー・コリーの下痢の主な症状・原因・治療法
下痢はボーダー・コリーの高い運動量と探索行動により、多様な環境要因への曝露が影響する疾患です。知能の高さゆえのストレス感受性と、活発な行動による異物摂取のリスクが一因となることがあります。
- 主な症状
-
- 水のような軟便が続く、うんちの回数が急に増える
- 食欲が落ちる、いつもより元気がない
- 血が混じった便、ゼリー状の粘液が混じる、お腹を痛がる
- 主な原因
-
- 運動・探索行動………
屋外での拾い食い・汚染された水の摂取 - ストレス反応…………
運動不足・刺激不足による精神的ストレス - 感染……………………
細菌・ウイルス・寄生虫による腸の感染 - 食事の問題……………
運動後の急な食事・フードの急変
- 運動・探索行動………
- 主な治療法
-
軽症では絶食と整腸薬による治療を行いますが、脱水症状がある場合は点滴治療が必要となります。感染が原因の場合は、検査結果に基づいて適切な抗菌薬を選択使用します。
ボーダー・コリーの特性を考慮し、散歩時の拾い食い防止訓練と適切な運動管理、精神的刺激の提供による予防が最も効果的です。
中型犬であっても、下痢による脱水は急速に進む可能性があります。症状が長く続く場合は、必ず獣医師に相談しましょう。
2位：ボーダー・コリーの胃腸炎の主な症状・原因・治療法
胃腸炎はボーダー・コリーの高い知能による環境への敏感さと、旺盛な食欲が影響する消化器疾患です。運動量の多さにより代謝が活発で、食事管理の不備が症状を引き起こしやすい特徴があります。
- 主な症状
-
- 急にごはんを食べなくなる、繰り返し吐く
- 軟便から水様便への急激な悪化
- お腹を丸める姿勢をとる、触ると嫌がる
- 元気がなくなる、いつもの活発さがない
- 主な原因
-
- 運動と食事のタイミング…
激しい運動直後の食事による消化不良 - ストレス……………………
刺激不足・環境変化による精神的負担 - 感染…………………………
細菌・ウイルスによる胃腸の感染 - 異物誤飲……………………
散歩中の異物・おもちゃの破片の飲み込み
- 運動と食事のタイミング…
- 主な治療法
-
胃酸を抑える薬や腸の調子を整える薬を使い、必要に応じて点滴で水分を補います。感染が原因の場合は、適切な抗菌薬を選んで使用します。
ボーダー・コリーの高い運動欲求を考慮し、運動前後2時間の食事回避と、精神的刺激を提供するパズルフィーダーの活用が予防に有効です。
ボーダー・コリーは知能が高いため、治療中のストレス軽減を目的とした環境エンリッチメントも重要な管理ポイントとなります。
3位：ボーダー・コリーの外耳炎の主な症状・原因・治療法
外耳炎はボーダー・コリーの立ち耳または半立ち耳構造でも発症する疾患で、豊富なダブルコートと活発な屋外活動による汚れの付着が主要な要因となります。牧羊犬としての作業性により、草や泥などの異物が耳に入りやすい環境にあることも影響します。
- 主な症状
-
- 頻繁に耳を掻く、頭を振る動作を繰り返す
- 茶色や黒い耳垢が増える、においが強くなる
- 耳の中が赤くなる、腫れて見える
- 耳を触ると嫌がる、痛がって鳴く
- 主な原因
-
- 屋外活動………………
草むら・泥水での活動による異物混入 - 被毛の汚れ……………
ダブルコートに付着した汚れや花粉 - アレルギー体質………
環境アレルゲンによる慢性炎症 - 細菌・真菌感染………
湿った環境での病原体の増殖
- 屋外活動………………
- 主な治療法
-
専用洗浄液で耳をしっかりと清拭し、細菌・真菌・炎症を抑える点耳薬を使用します。重症化している場合は、全身の抗生物質治療も併用します。
ボーダー・コリー特有の管理として、屋外活動後の耳チェックと清拭、定期的なグルーミングによる被毛の清潔維持が再発防止に重要です。
活発な犬種であるボーダー・コリーの外耳炎治療では、活動制限によるストレスも考慮し、治療と運動のバランスを取ることが大切です。
その他、注意すべきボーダー・コリーがかかりやすい病気
ボーダー・コリーは知的で活発な中型犬として人気ですが、その高い運動能力と遺伝的素因から、下痢や胃腸炎などのPS保険データ上位5位の病気以外にも、牧羊犬特有のリスクを抱えています。ここでは、特に重要な代表的疾患とその概要を解説します。
- 股関節形成不全・肘関節形成不全
- 股関節形成不全は、ボーダー・コリーに比較的多く見られる遺伝性疾患です。股関節や肘関節の形成異常により関節炎や跛行（はこう）を起こし、重度では歩行困難となります。活発な犬種のため症状が顕著に現れやすく、診断にはレントゲン検査が必要です。軽度では体重管理と運動制限による内科的管理を行いますが、重症例では人工関節置換術などの外科治療が必要となり、手術費用は50万円～100万円程度かかる場合があります。
- コリー眼異常（CEA）
- コリー眼異常（CEA）はボーダー・コリーに多い遺伝性眼疾患で、網膜や脈絡膜の発育異常により視力障害を起こします。軽症では無症状ですが、重症例では網膜剥離や失明に至る可能性があります。現在のところ根本的な治療法はありませんが、遺伝子検査により事前にリスクを把握することが可能であり、繁殖計画に活用されています。定期的な眼科検診により進行を監視することが重要です。
- てんかん
- てんかんは脳機能異常による発作性疾患で、ボーダー・コリーでも遺伝的素因を持つ場合があります。全身痙攣、意識消失、よだれ、失禁などの症状が見られ、診断にはMRIや脳波検査が必要となることがあります。生涯にわたる抗てんかん薬の管理が必要となり、継続的な治療費が発生します。適切な治療により多くの症例で発作をコントロールできます。
- MDR1遺伝子変異
- MDR1遺伝子変異はボーダー・コリーを含むコリー系犬種に見られる遺伝的疾患で、特定の薬物に対する重篤な副作用を起こします。イベルメクチンなどの駆虫薬、ロペラミドなどの下痢止め、一部の抗がん剤などで中毒症状を起こし、最悪の場合死に至ることもあります。ボーダー・コリーでMDR1遺伝子変異がみられることはコリー系の犬種の中では稀ですが、遺伝子検査により事前に診断可能で、該当する薬物の使用を避けることで予防できます。
このように、ボーダー・コリーは知的で活発な犬種である一方、遺伝性疾患や行動的問題のリスクを抱えています。多くが遺伝的素因を背景とするため、定期検診による早期発見と、適切な環境管理・運動管理が重要です。ペット保険により高額治療に備えることで、安心して最適な治療を選択できます。
実際のPS保険の保険金請求・支払事例で見る高額医療費のリスク
ボーダー・コリーは異物誤飲や癌、肝疾患などを発症する可能性があり、特に中年期以降になると治療費が高額になる傾向があります。ここでは、PS保険の実際の支払い事例を基に、病気ごとの保険金請求金額と補償割合の実例から、高額医療費リスクの現実を確認してみましょう。
- 支払事例について
-
保険金請求額とはお客様から請求があった金額のことで、その疾患にかかった診療費の合計の目安ともいえます。以下の理由により、お支払い額が保険金請求金額×補償割合を下回ることもあります。
- 保険金には1日（1回）あたりの支払限度があるため
- 獣医師により、既に発見されている先天性疾患や治療中の病気や予防措置については補償対象外となるため
- 保険金のお支払い対象とならない病気、診療費があるため
支払い事例 1【異物誤飲、消化器疾患など】13歳のボーダー・コリーの場合
| ペットの年齢 | 補償割合 | 主な症状 |
|---|---|---|
| 13歳 | 100％ | 異物誤飲、消化器疾患など |
| 保険金請求金額 （診療費の合計の目安） |
|---|
| 622,000円 |
| 保険支払金額 |
|---|
| 451,000円 |
- CHECK
- 高齢期のボーダー・コリーにおける異物誤飲と消化器疾患の治療で、診療費が62.2万円となった事例です。100%補償プランにより45.1万円の保険金が支払われ、飼い主様の経済的負担を大幅に軽減しています。知能の高いボーダー・コリーであっても、高齢期には判断力の低下により異物誤飲のリスクが高まるため、ペット保険による備えが重要です。
支払い事例 2【癌、腫瘍】10歳のボーダー・コリーの場合
| ペットの年齢 | 補償割合 | 主な症状 |
|---|---|---|
| 10歳 | 50％ | 癌、腫瘍 |
| 保険金請求金額 （診療費の合計の目安） |
|---|
| 1,404,000円 |
| 保険支払金額 |
|---|
| 382,000円 |
- CHECK
- 中年期の癌・腫瘍治療で診療費が140.4万円の高額となった事例では、50%補償により38.2万円の保険金が支払われています。癌治療は手術・化学療法・放射線治療など包括的な治療が必要となり、治療費が高額化しやすい傾向があります。そのため、より高い補償割合（70%や100%）を選択することで、自己負担をさらに軽減できる可能性があります。
支払い事例 3【肝疾患、耳疾患など】14歳のボーダー・コリーの場合
| ペットの年齢 | 補償割合 | 主な症状 |
|---|---|---|
| 14歳 | 70％ | 肝疾患、耳疾患など |
| 保険金請求金額 （診療費の合計の目安） |
|---|
| 825,000円 |
| 保険支払金額 |
|---|
| 304,000円 |
- CHECK
- 超高齢期での肝疾患と耳疾患の複合治療で診療費が82.5万円となった事例では、70%補償により30.4万円の保険金が支払われています。高齢期の複合疾患では継続的な投薬治療と定期検査が必要となり、ペット保険に加入することで治療選択の幅を広げやすくなります。長期治療に対応した年間限度額の確保も重要なポイントです。
ボーダー・コリーの治療費が高額になりやすい理由
ボーダー・コリーの治療費が高額になる主要因の一つは、中型犬特有の関節疾患の外科治療にあります。股関節形成不全や肘関節形成不全の外科治療では、専門的な技術と設備が必要で、手術費用だけで50万円～100万円程度かかる場合があります。活発な犬種のため術後のリハビリテーションも重要で、理学療法や水中歩行療法などの専門的なリハビリ費用も継続的に発生し、総治療費はさらに高額化します。
また、PS保険の支払い事例で見られる「癌・腫瘍」（保険金請求金額140.4万円）のような疾患では、精密検査（CT・MRI）、外科手術、化学療法、放射線治療などが組み合わされ、それぞれが高額な費用を伴います。ボーダー・コリーは体重が約14～25kgと中型のため、麻酔薬や抗がん剤の使用量も多く、治療期間も長期化しやすい傾向があり、費用が累積する要因となります。
さらに、てんかんなどの神経疾患では、診断のためのMRI検査や脳脊髄液検査に加え、生涯にわたる抗てんかん薬の投与が必要です。定期的な血中濃度測定や肝機能チェックも必要で、継続的な医療費負担が発生します。PS保険の支払い事例でも「異物誤飲・消化器疾患」で62.2万円、「肝疾患・耳疾患」で82.5万円など、複合的な病気や緊急疾患で高額請求となる傾向が見られます。
ボーダー・コリーにおすすめのペット保険の選び方
PS保険の請求データを踏まえ、ボーダー・コリーの病気傾向に合った補償の選び方のポイントを紹介します。年齢別の加入タイミング、補償割合や限度額の考え方、さらに飼い主さんの「もしも」への備えまで、比較の要点を分かりやすく整理しました。
ボーダー・コリーの病気傾向から見る、押さえておきたい補償内容
ボーダー・コリーの保険選びで重要なのは、関節疾患（股関節・肘関節形成不全）に対する外科治療補償です。人工関節置換術などでは50万円～100万円という高額費用が発生する可能性があるため、手術補償限度額が十分な保険を選択することが不可欠です。また、術後のリハビリテーション費用も補償対象に含まれるかを確認することが重要です。
PS保険の支払い事例で100万円を超える高額請求が報告されている腫瘍・癌治療に備え、年間補償限度額や手術補償限度額が十分に高い保険を選択しましょう。精密検査から外科治療、長期的な薬物治療まで幅広くカバーできる補償内容が望ましいです。
PS保険のデータで下痢の診療費平均が約1.5万円、膀胱炎が約1.7万円となっていることから、継続的な通院治療や専門検査費用、薬剤費もしっかりと補償される保険を選びましょう。中型犬では薬剤使用量が多いため、薬剤費補償の有無は重要なポイントです。
ボーダー・コリー特有の眼疾患（コリー眼異常）に対する継続的な眼科検診や、てんかんの長期薬物治療についても、専門検査費用や継続的な投薬管理が補償範囲に含まれるかどうかを確認することが大切です。
さらに、活発な犬種のため異物誤飲や外傷などの緊急疾患のリスクも高く、緊急手術や24時間対応の治療費についても補償内容を事前に確認し、ボーダー・コリーの多様な疾患リスクに包括的に備えられる保険を選択しましょう。
ペット保険加入タイミングと注意点
ペット保険は「健康なうちの早期加入」が基本原則です。加入時点で治療中・既往歴がある病気は補償対象外となる可能性があるため、健康時の契約が最も有利になります。ボーダー・コリーの場合、若齢期から注意すべき病気があるため、適切なタイミングでの加入を検討しましょう。
ペット保険の加入年齢制限について詳しく知りたい方は、「ペット保険は何歳から入るべき？加入の年齢制限や適切なタイミング」をご確認ください。
また、シニア期になると、商品によっては新規契約可能年齢の上限が定められており、入りたい商品に加入できないことや、既往症により加入制限がある場合があります。
シニア期のボーダー・コリーが加入できるペット保険についての詳細は、「ペット保険は何歳まで入れる？シニアの犬も加入できる保険」をご確認ください。
さらに、ペット保険では加入から一定期間は補償対象外となる、待機期間が設けられている場合が多いです。この期間に発生した対象の傷病は補償されないため、事前に内容を理解しておくようにしましょう。待機期間についての詳細は、「ペット保険の待機期間と補償開始時期」をご確認ください。
補償割合・限度額の選択基準
ボーダー・コリーの保険選びでは、病気傾向を踏まえた補償割合と限度額の設定が重要です。継続的な通院が必要な慢性疾患と、突発的な高額手術の両方に備えられる補償内容を選択しましょう。
補償割合を選ぶ時の考え方
| 50％ | 保険料を抑えたい場合に適していますが、高額治療時の自己負担が大きくなります。突発的な高額手術に備えたい場合は、より高い補償割合を検討しましょう。 |
|---|---|
| 70％ | 保険料と自己負担のバランスが良く、人気の補償割合です。継続的な通院が心配だが、保険料の支払いもある程度抑えたい場合は、月々の治療費負担を軽減できる70%補償がおすすめです。 |
| 90％ 100％ |
自己負担を最小限に抑えられるため、いざという時に診療費の負担軽減効果が高く安心です。ただし、その分保険料は低い補償割合よりも上がります。保険料の負担が家計に影響がなく、高額治療への不安が強い場合はおすすめです。 |
補償割合の詳細な解説や各社の補償割合は、「ペット保険で補償される割合は？各社の補償割合一覧」をご参照ください。
限度額設定とは？
ペット保険の限度額設定は、主に「年間補償限度額」「1日（1回）あたりの限度額」「年間利用回数制限」の3つの要素で構成されています。年間補償限度額は1年間に受け取れる保険金の上限、1日あたりの限度額は通院・入院・手術それぞれの1回あたりの支払上限を指します。
実際の支払額は「診療費×補償割合」を上限に、これらの限度額・回数制限の範囲内で決まります。この限度額の構成や金額設定は保険会社や商品によって異なります。高額治療事例を踏まえ、いざというときに必要な金額を受け取れるように限度額の設定を比較検討することが大切です。
高額な入院費や手術費用に備え、年間の補償限度額を引き上げるために、ペット保険の複数加入で備える方法もあります。ペット保険の複数加入の詳細については、「ペット保険の複数加入とは？2つ入るメリット・デメリット」を参考にしてください。
ペット保険比較サイト「ｉ保険」では、各商品の補償割合や、通院・入院・手術の限度額をわかりやすく比較できる、人気ランキングやプラン別に詳細を一括比較できる保険料検索ページがあります。犬のペット保険の人気商品や各社の保険料など比較したい方はぜひご活用ください。
ペット保険を選ぶ際のその他のポイントについて詳しく知りたい方は、「ペット保険の選び方を紹介！6つのポイントを解説」もご確認ください。
最期のお見送り（火葬・葬儀）費用への備え
愛犬の医療費への備えはもちろん、いつかは訪れるお別れの時まで責任を持って見送ることも、飼い主としての大切な役割です。
医療費補償に加えて、最期のお見送り（火葬・葬儀）費用まで備えられる補償を提供している保険会社もあります。愛犬との大切な時間を安心して過ごすために、このような包括的な補償も選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。
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飼い主さんのもしもに備える選択肢
ペット保険は愛犬の医療費に備える重要な補償ですが、飼い主さんにもしものことがあった場合の愛犬の将来についても考えておくことが大切です。特に一人暮らしの方や、家族や親族、親しい友人の中でペットを飼える状況にない場合は、万が一の時に愛犬の引き取り手がいない状況に陥る可能性があります。
飼い主さんの万が一の事態に備えた「飼育費用補償」を提供する保険会社も登場しています。これは飼い主さんが亡くなったり、高度障害状態になった場合に、愛犬の新しい飼い主を見つけるための費用や一時的な保護費用を補償するものです。
愛犬との生活を長期的に考える上で、このような補償も選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。愛犬が最期まで安心して過ごせる環境を整えることも、責任ある飼い主としての大切な備えといえるでしょう。
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ボーダー・コリーの病気予防と早期発見のコツ
ボーダー・コリーは股関節形成不全やコリー眼異常、てんかんなどの多様な疾患リスクを抱えており、さらに下痢や胃腸炎といった日常的な疾患も慢性化しやすい傾向があります。
これらの初期症状を見逃さないよう、毎日のチェックポイントを把握しておきましょう。ここでは、ボーダー・コリーの病気のサインから定期健診の重要性、病気予防のための環境づくりまで、実践的な予防策を詳しくご紹介します。
日常チェックで気づけるボーダー・コリーの病気サイン
ボーダー・コリーの健康管理において、中型犬特有の疾患サインを早期に察知することが重要です。
- ボーダー・コリーの病気サインのチェックポイント
-
関節疾患（股関節・肘関節形成不全）
歩行時のふらつき、階段の上り下りを嫌がる、運動後の跛行、起立に時間がかかる、腰を振るような歩き方、前肢を引きずる様子などに注意しましょう。活発な犬種のため、運動を嫌がるようになった場合は要注意です。
-
眼疾患（コリー眼異常）
夜間や暗所での行動が不器用になる、物にぶつかる頻度の増加、階段を怖がる、光る物体への反応低下、眼の充血や白濁などの視力低下サインに注意してください。
-
神経疾患（てんかん）
突然の痙攣・硬直、意識消失、よだれ、失禁、発作後の混乱状態などが見られた場合は緊急性があります。発作の時間と頻度を記録しておきましょう。
-
消化器症状・外耳炎・皮膚疾患
食欲不振、嘔吐、下痢、便の色・形状の変化、耳を掻く・頭を振る頻度の増加、皮膚の掻きむしりなどを日々観察してください。
-
薬物過敏症（MDR1遺伝子変異）
駆虫薬や下痢止めなどの投薬後に、異常な眠気、運動失調、嘔吐、けいれんなどの症状が現れた場合は、すぐに獣医師に連絡してください。
ボーダー・コリーは知的で観察力が鋭いため、体調不良を隠そうとする傾向があります。普段の活動レベルや表情の微細な変化にも注意を払い、「いつもより元気がない」と感じたら早めに動物病院を受診しましょう。
定期健診の重要性と適切な受診頻度
ボーダー・コリーは関節疾患リスクが高いため、成長期（生後6か月～2歳）には定期的な整形外科検診とレントゲン検査を実施することが重要です。股関節・肘関節の形成状態をチェックし、異常が見つかった場合は早期から適切な管理を開始できます。成犬期以降も少なくとも年1回の関節検診で関節炎の進行を監視しましょう。
コリー眼異常などの眼疾患スクリーニングのため、年1回の眼科検診（眼底検査、眼圧測定）を実施し、必要に応じて遺伝子検査も検討しましょう。また、てんかんのリスクがある犬種のため、行動や歩様の変化を定期的に評価し、異常が見られた場合は神経学的検査を受けることが重要です。
血液検査（年1回、7歳以降は年2回）で肝機能・腎機能をチェックし、抗てんかん薬を服用している場合は定期的な血中濃度測定も必要です。また、腫瘍スクリーニングとして、触診による体表のしこりチェックや画像検査も重要です。
歯周病も全身疾患のリスクを高めるため、定期的な歯科検診も重要です。詳細は「犬・猫の歯周病対策と予防法！｜歯周病が引き起こす全身疾患のリスク」をご確認ください。
ボーダー・コリーの病気予防のための環境づくり
関節疾患予防のため、適正体重の維持と適切な運動管理が重要です。ボーダー・コリーの理想体重を維持し、関節への負担を軽減しましょう。十分な運動量（例：朝夕の散歩に加え、安全な自由運動）を確保する一方で、激しすぎる運動や段差の多い場所での運動は制限し、関節に優しい運動を心がけます。
知的で活発な犬種のため、精神的刺激の提供とストレス管理が重要です。パズルトイやトレーニング、アジリティなどで頭を使う活動を提供し、退屈によるストレスを防ぎましょう。ストレス予防のため、規則正しい生活リズムと適度な刺激のバランスを保つことが大切です。
MDR1遺伝子変異のリスクがあるため、薬物投与時の注意が必要です。可能であれば遺伝子検査を実施し、該当する薬物を避けるよう獣医師と相談しましょう。また、豊富な被毛を持つため、定期的なブラッシング（週2～3回）と適切なシャンプー（月1回程度）で皮膚疾患を予防します。
ボーダー・コリーは牧羊犬として作業意欲が高い犬種のため、適切な仕事や役割を与えることも病気予防に重要です。
ボーダー・コリーの病気やペット保険に関するよくあるご質問
ボーダー・コリーの病気やペット保険について、飼い主さんが疑問に思うご質問をQ&A形式でご紹介します。
ボーダー・コリーの股関節形成不全は保険の補償対象となりますか？
ペット保険加入後の補償期間内に診断・治療が必要となった股関節形成不全は、一般的に補償対象となります。外科治療では50万円～100万円程度の高額費用がかかることがあるため、愛犬が健康で若いうちの保険加入が重要です。
ただし、補償の範囲や条件は保険会社によって異なるため、加入前に必ず約款や重要事項説明書でご確認ください。
ボーダー・コリーのてんかん治療費はどの程度ですか？
てんかんの治療費は診断から継続治療まで幅広く費用が発生します。診断のためのMRI検査で10万円～30万円程度、継続的な抗てんかん薬治療で月々数千円～数万円程度の費用がかかることがあります。
治療費は動物病院や症状の重さによって異なるため、あくまで目安として参考にしてください。
コリー眼異常（CEA）は補償対象となりますか？
コリー眼異常（CEA）のような遺伝性疾患の補償可否は、保険会社によって判断が分かれます。加入後に症状が進行し治療が必要となった場合は補償される可能性がありますが、詳細は各保険会社の約款により異なります。
加入前に必ず約款や重要事項説明書で補償内容をご確認ください。
ボーダー・コリーの保険料はどのくらいですか？
年齢や補償プランにより異なります。詳細の保険料は「ボーダー・コリーの保険料検索ページ」で該当の年齢を選択して確認できます。
既に病気を持っているボーダー・コリーでも加入できますか？
既往症は基本的に補償対象外となり、健康状態によっては加入自体ができない場合もあります。健康なうちの早期加入が重要です。既往症の取り扱いについては、保険会社によって異なるので、保険商品の約款や重要事項説明書を必ずご確認ください。
その他のペット保険に関するご質問についてはペット保険のよくあるご質問ページもご確認ください。
よくあるご質問まとめ｜ボーダー・コリーの病気リスクとペット保険の必要性
ボーダー・コリーは活発な性格により予期しない疾患リスクが高く、PS保険の支払い事例では異物誤飲・消化器疾患で62万円、癌・腫瘍で140万円、肝疾患・耳疾患で82万円と、多様な疾患で高額治療費を要することが分かります。特に請求数TOP5位以内に入っている膀胱炎は17,000円と診療費の平均値が高額で、活動量の多さが泌尿器系に与える影響が治療費に反映されていると考えられます。
ボーダー・コリーの異物誤飲は散歩中や遊び中に発生することが多く、内視鏡や開腹手術が必要となるケースも少なくありません。また、高い知能と運動欲求により、十分な運動ができない環境ではストレス性の消化器疾患を発症することもあります。さらに、中高齢期には癌や腫瘍のリスクが高まり、早期発見・早期治療のための定期的な健康チェックが重要となります。
ボーダー・コリーの活動的な生活を長期的にサポートするためには、異物誤飲や癌治療などの予期しない高額医療費に対応できる補償内容の保険選びが重要です。人気ランキングや保険料検索を活用して、活発な犬種の特性を理解した保険を選び、ボーダー・コリーとのアクティブな生活を安心して楽しんでください。
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ペットの種類・年齢などを選んでください
この記事の情報は一般的な内容を基にしており、個々のペットの状況によって対応は異なります。ボーダー・コリーの健康管理や、病気などに関するご不明な点は、動物病院や販売店など関係機関にご相談ください。また、診療費は動物病院や地域によって異なります。加えて、ペット保険に関する内容は各保険会社の最新の約款をご確認ください。
【ペットメディカルサポート】IFCA20251125-BC
- 執筆者
- 染谷 弥幸（1級ファイナンシャル・プランニング技能士／株式会社アイ・エフ・クリエイト）
「安心できる金融商品選びをわかりやすくカンタンに」という当社のミッションを胸に、お客様が自分に合った商品をみつけるための情報をわかりやすく紹介します。
