ペット保険お役立ち情報
犬の病気・ケガの治療費はいくら?
通院・手術の費用目安をデータで解説
更新日:
犬の通院や手術は、1回あたり数千円で済むケースもあれば、数十万円単位になることもあり、「実際いくらかかるのか」が分からないことが不安につながります。そこで本記事では、犬の通院・手術で保険金請求が多い傷病と、その参考診療費(治療費の目安)を、データに基づいて整理しました。
結論として、通院では皮膚炎や下痢、異物誤飲などが目立ち、手術では腫瘍や歯周病、膝蓋骨脱臼(パテラ)、骨折など「まとまった費用」が発生しやすい傾向があります。実際の診療明細例も詳しく紹介していますので、愛犬の万が一に備える際の参考としてご活用ください。
- データについての注記
-
本記事の数値は、2024年1月〜12月のアイペット損保の保険金請求データを基にしたサンプル調査により算出された参考診療費です。診療内容・診療費は、症状の重さ、検査の有無、地域や動物病院の方針等により変動します。また、一般的な平均・水準を示すものではありません。あくまで「費用感をつかむための目安」としてご活用ください。
- 目次
犬のケガや病気の治療費はどのくらいかかる?
同じ傷病でも、動物病院や症状の程度によって治療費は大きく変わります。後述の「通院TOP3」「手術TOP5」のデータを見る前に、この章では、治療費の基本的な考え方を整理しておきましょう。
治療費が増える主な要因(検査・麻酔・入院・処置・薬)
犬の診療費は、大きく分けると次のような項目の積み上げで決まります。各項目の内容を理解しておくことで、診療明細を見たときに「なぜこの金額になったのか」が分かりやすくなります。
- 診療費を構成する主な項目
-
- 診察料…………
問診や視診・触診などの基本診察 - 検査費…………
血液検査、レントゲン、エコー、便検査、病理検査など - 麻酔費…………
全身麻酔・局所麻酔など手術や一部検査に必要 - 処置・手術費…
点滴、縫合、歯石除去、腫瘍摘出、骨折整復など - 入院費…………
入院管理、ケージ使用、看護など(1日あたりで計算されることが多い) - 薬剤費…………
内服薬、外用薬、注射薬など - その他…………
再診料、リハビリ、装具(ギプス・コルセット)など
- 診察料…………
金額が大きくふくらみやすいのは「検査+麻酔+手術+入院」がセットになるケースです。後半の診療明細例でも、腫瘍や骨折の治療費が高くなっている理由として、これら4項目が重なっていることが分かります。
「通院」と「手術」では費用のかかり方が違う
犬のケガや病気の治療費を考える際には、「通院治療」と「手術治療」では費用の発生の仕方が大きく異なる点を理解しておくことが重要です。
- 通院治療のイメージ
-
- 1回あたりは数千円〜1万円台のことが多い
- 皮膚炎・下痢・軽い異物誤飲などが代表例
- 再診や薬の継続で回数が増えると累積額が大きくなる
- 手術治療のイメージ
-
- 1回の治療で数万円〜30万円超になることも
- 腫瘍摘出、歯周病治療、膝蓋骨脱臼、骨折など
- 麻酔・検査・入院・術後通院がセットになりやすい
- ポイント
-
どちらが「高い」「安い」というより、通院は「回数」・手術は「1回あたりの金額」がポイントと考えると、ペット保険選びや家計の準備がしやすくなります。
例えば、皮膚炎で月に2回通院を半年続けると、1回7,000円×12回=84,000円となり、手術1回分に近い金額になることもあります。一方、骨折のような手術は1回で30万円を超えることもあるため、備え方が異なります。
通院の保険金請求が多い傷病のランキング(犬)と参考診療費
まずは、「通院」で保険金請求が多い傷病TOP3と、その1回あたりの参考診療費(目安)を一覧で確認します。通院治療は1回あたりの費用は比較的少額ですが、繰り返し通院になると累積額が大きくなる点に注意が必要です。
- 実際の診療費は、症状の重さ、検査の有無、動物病院・地域ごとの料金設定などにより大きく変動します。
- 「必ずこの金額がかかる/この金額で済む」という意味ではなく、「このくらいかかるケースもある」という目安としてご覧ください。
- 犬がかかりやすい病気の「頻度」については、「犬の寿命は何年?健康に長生きするコツとかかりやすい病気を徹底解説」でアニコム損保のデータを基に解説しています。本記事では主に「費用の目安」にフォーカスしています。
通院の保険金請求が多い傷病のランキング(犬)
| 順位 | 傷病名 | 診療例 | 参考 診療費 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 皮膚炎 | 皮膚の検査をして お薬を処方された例 |
7,000円 |
| 2位 | 下痢 | 便の検査をして お薬を処方された例 |
6,400円 |
| 3位 | 異物誤飲 | レントゲン検査と 吐かせる処置をした例 |
17,000円 |
- 出典:アイペット損保提供データ(2024年1月~12月のアイペット損保の保険金請求データを基にしたサンプル調査により算出|アイペット損保調べ)
1回あたりの金額だけを見ると、皮膚炎や下痢は比較的少額ですが、繰り返しやすく通院回数が増えがちな点には注意が必要です。特にアレルギー性の皮膚炎や慢性的な消化器トラブルの場合、年間を通じて定期的な通院が必要になることもあります。
1位:皮膚炎(診療例:皮膚検査+薬)/参考診療費:7,000円
かゆみや脱毛などで受診し、検査と内服薬や外用薬が中心の治療となります。犬の皮膚炎は非常に多い相談で、かゆみや赤み、フケ、脱毛など、飼い主さんが気づきやすい症状として現れます。軽い症状でも気になって受診するケースが多く見られます。
1回あたりの参考診療費は約7,000円と負担は重くないように感じますが、再発・長期化で通院回数が増えることがある点について費用目線で注意が必要です。アレルギー体質やアトピー性皮膚炎などの場合、長期的に通院・投薬が続くこともあるため、年間で数万円〜十数万円の負担になることも珍しくありません。
- 皮膚炎の費用負担を抑えるポイント
-
- 定期的なブラッシングで早期発見
- 適切な頻度でのシャンプー(月1〜2回程度)
- ノミ・マダニ予防の徹底
- アレルギーの原因特定と除去
2位:下痢(診療例:便検査+薬)/参考診療費:6,400円
フード変更・誤食・ストレスなどで起きやすい症状で、軽症でも受診が多い傾向があります。犬の下痢は比較的よく見られる症状ですが、原因が多岐にわたるため、適切な診断と治療が必要です。
1回あたりの参考診療費は約6,400円ですが、子犬やシニア犬では脱水が進みやすく、点滴が必要になると費用が上がることもあります。また、寄生虫や感染症が原因の場合は、追加の検査や治療が必要になることもあります。
- 自己判断で様子見しすぎないための基準
-
- 水のような下痢が続く(半日〜1日以上)
- 血便が出ている
- 嘔吐も同時に見られる
- ぐったりしている・食欲がない・元気がない
- 子犬やシニア犬の場合は特に注意
これらの危険サインがある場合は、早めに動物病院を受診しましょう。
3位:異物誤飲(診療例:レントゲン+吐かせる処置)/参考診療費:17,000円
おもちゃの破片やジョイントマット、靴下、石など、犬の誤飲は「突然起こるケガ・事故」の代表例です。特に好奇心旺盛な子犬に多く見られますが、成犬でも油断できません。
通院で収まる場合の参考診療費は約17,000円ですが、手術に移行する場合がある点に注意が必要です。吐かせる処置で済まない場合、全身麻酔下の内視鏡や開腹手術が必要になり、費用は一気に跳ね上がります(次章の手術TOP5で詳しく解説)。
- 誤飲を防ぐための家庭内対策
-
- 床に小さなものを置かない
- 犬が届く場所におもちゃや危険なものを放置しない
- 遊ぶときは飼い主が見守る
- 壊れやすいおもちゃは使わない
- ゴミ箱は蓋付きのものを使う
手術の保険金請求が多い傷病のランキング(犬)と参考診療費
次に、高額化しやすい理由(麻酔・検査・入院)に触れながら、手術で保険金請求が多い傷病TOP5を見ていきます。手術治療は1回あたりの費用が高額になりやすく、飼い主さんにとって大きな経済的負担となることがあります。
手術の保険金請求が多い傷病のランキング(犬)
| 順位 | 傷病名 | 診療例 | 参考 診療費 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 腫瘍 | 皮膚腫瘍を 手術で取った例 |
90,400円 |
| 2位 | 歯周病 | 全身麻酔をして 歯石除去と抜歯をした例 |
97,300円 |
| 3位 | 膝蓋骨 脱臼 |
ずれた膝蓋骨を 手術で戻した例 |
254,000円 |
| 4位 | 異物誤飲 | 全身麻酔をして異物を 内視鏡で取り出した例 |
77,760円 |
| 5位 | 骨折 | 折れた骨を 手術でつなげた例 |
308,700円 |
- 出典:アイペット損保提供データ(2024年1月~12月のアイペット損保の保険金請求データを基にしたサンプル調査により算出|アイペット損保調べ)
- 「高額になりやすい順」ではなく「請求が多い順」であることにご注意ください。
1位:腫瘍(皮膚腫瘍の摘出)/参考診療費:90,400円
検査(病理)・麻酔・手術・入院が費用を押し上げる代表例です。腫瘍は高齢犬に多く見られ、皮膚にできたしこりや腫れ物として発見されることが多くあります。良性・悪性を問わず、摘出手術が推奨されるケースが多いです。
参考診療費は約90,400円で、特に費用を押し上げる要因は、病理検査(摘出した腫瘍が良性か悪性かを調べる検査)+全身麻酔+手術+入院の組み合わせです。
- 腫瘍治療で費用が高額になる理由
-
- 病理検査
腫瘍の良性・悪性を判定するための専門検査(12,000円程度) - 全身麻酔
手術には必須で、安全管理のための費用(18,000円程度) - 手術費
腫瘍の大きさや場所により変動(35,000円程度) - 術後管理
入院・点滴・処置・薬などの費用
- 病理検査
2位:歯周病(全身麻酔+歯石除去+抜歯)/参考診療費:97,300円
日常ケア不足が将来の高額治療につながる典型例です。進行すると全身麻酔下での処置(歯石除去・抜歯など)が必要になり、参考診療費は約97,300円となっています。
麻酔の有無で費用が変わる点が重要で、動物病院での本格的な歯科処置は全身麻酔が必要なため、手術扱いとなることが多くあります。日頃の歯磨きケアが、将来の10万円近い出費を防ぐ最も効果的な「費用対策」と言えます。
- 歯周病治療の費用が高額になる理由
-
- 全身麻酔が必須
犬は口を開けたままにできないため、安全に処置するには麻酔が必要(15,000円程度) - 歯科処置の時間
歯石除去は時間がかかる処置のため費用が高い(35,000円程度) - 抜歯が必要な場合
ぐらついた歯や重度の歯周病の歯は抜歯が必要(24,000円程度) - 術前検査
麻酔をかける前に血液検査などで安全確認が必要
- 全身麻酔が必須
3位:膝蓋骨脱臼(パテラ:手術で整復)/参考診療費:254,000円
小型犬でよく話題になるケガ・整形外科領域として、膝蓋骨脱臼(通称パテラ)があります。特に小型犬に多い症例で、トイ・プードル、チワワ、ポメラニアンなどで発症しやすい傾向があります。
参考診療費は約254,000円と手術の中でも高額な部類に入ります。手術・入院・術後通院がセットになりやすく(費用が長期化し得る)、整形外科手術は高度な技術が必要なため手術費が高額で、術後の安静のために入院期間も長くなります。
- 膝蓋骨脱臼(パテラ)の治療費が高額になる理由
-
- 整形外科手術の専門性
膝蓋骨を正常な位置に戻し、再脱臼を防ぐための高度な技術が必要(手術費165,000円程度) - 長期入院
術後の安静が重要なため、5泊6日程度の入院が必要(15,000円程度) - 術前検査
レントゲンやCTなどで関節の状態を詳しく調べる(25,000円程度) - 術後管理
点滴・処置・注射・薬などの費用
- 整形外科手術の専門性
4位:異物誤飲(全身麻酔+内視鏡で摘出)/参考診療費:77,760円
通院(吐かせる処置)で済まない場合、麻酔・内視鏡で費用が増える例です。参考診療費は約77,760円で、通院時の約4.5倍の費用がかかる計算になります。
誤飲した物の大きさや形状、胃や腸のどこにあるかによって、吐かせる処置で済むか、内視鏡や開腹手術が必要かが決まります。特に鋭利なものや大きなものを飲み込んだ場合は、腸閉塞や消化管穿孔のリスクがあるため、緊急手術が必要になることもあります。
5位:骨折(骨を手術でつなぐ)/参考診療費:308,700円
ケガ×高額のイメージに近い症例として、参考診療費は約308,700円と今回紹介する中で最高額です。手術費+固定+入院+再診・レントゲンなどの積み上がりが特徴的で、骨折の整復手術は高度な技術が必要なため、総額で30万円〜40万円以上になることも珍しくありません。
- 骨折を防ぐための日常的な対策
-
- 高所からの飛び降りを防ぐ(ソファー・ベッド・階段など)
- 滑りにくい床材を使用する
- 抱っこから飛び降りないよう注意する
- 適正体重を維持し、骨への負担を減らす
- 小型犬は特に注意が必要
犬の診療明細例(モデルケース)で見る「何にいくらかかるか」
ここでは、実際の診療明細例を詳しく見ていきます。「どの項目にいくらかかっているのか」を具体的に理解することで、治療費の内訳が分かりやすくなります。
診療明細例の見方(診察/検査/麻酔/手術/入院/薬)
診療明細には、診察料、検査費、麻酔費、手術費、入院費、薬代など、さまざまな項目が記載されています。病院により項目名・金額は異なる点を理解した上で、以下のポイントを押さえましょう。
-
診察・検査
基本的な診察料と病気の診断に必要な各種検査費用(血液検査、レントゲン、エコーなど)
-
麻酔・手術
全身麻酔と手術そのものの費用(高額化の主要因)
-
入院・処置
術後の管理費用と各種処置料(点滴、注射、処置など)
-
薬剤
内服薬、外用薬、注射薬などの費用
犬の通院費用に関する明細例
手術に比べて通院は費用が少額ですが、参考として通院の明細例をご紹介します。1回あたりは少額でも、繰り返し通院が必要になると累積額が大きくなる点に注意が必要です。
皮膚炎(小型~中型犬・何歳でも/通院1日)合計7,000円
体に赤い発疹があったので、病院に連れて行きました。「皮膚炎」と診断され、お薬を飲み始めることになりました。
▼診療費の内訳
| 診療項目 | 金額 |
|---|---|
| 診察 | 1,500円 |
| 検査 | 3,000円 |
| お薬 | 2,500円 |
| 合計 | 7,000円 |
下痢(小型~中型犬・何歳でも/通院1日)合計6,400円
便がやわらかかったので、病院に連れて行きました。便の検査をした結果、お薬で治療することになりました。
▼診療費の内訳
| 診療項目 | 金額 |
|---|---|
| 診察 | 1,500円 |
| 検査 | 1,500円 |
| お薬 | 3,400円 |
| 合計 | 6,400円 |
異物誤飲(小型~中型犬・0~1歳/通院1日)合計17,000円
ジョイントマットをかじって欠片を飲み込んでしまい、急いで病院へ連れて行きました。お薬を使って吐かせる処置をしてもらい、無事吐き出すことができました。
▼診療費の内訳
| 診療項目 | 金額 |
|---|---|
| 診察 | 1,500円 |
| 検査 | 6,000円 |
| 催吐処置 | 5,500円 |
| 点滴 | 3,000円 |
| お薬 | 1,000円 |
| 合計 | 17,000円 |
- 上記の診療内容・診療費等は参考であり、実際のお支払い例や一般的な平均・水準を示すものではありません。
- 診療費は動物病院によって異なります。
- 保険金は、支払限度額・支払限度日数(回数)等の補償範囲内でお支払いします。
犬の手術費用に関する明細例
手術治療は「検査+麻酔+手術+入院」がセットになることで、1回あたりの費用が高額になりやすい傾向があります。診療明細の内訳を見ながら、どの項目にどの程度の費用がかかっているのか確認してみましょう。
腫瘍(小型犬・7歳〜/手術1回+入院1日)合計90,400円
背中にできものを見つけ、手術で切り取って、詳しく検査することになりました。
- CHECK
-
高額化ポイント=検査+麻酔+手術+病理
特に病理検査(12,000円)は腫瘍治療では欠かせない検査ですが、費用を押し上げる要因の一つです。摘出した腫瘍が良性か悪性かを調べることで、今後の治療方針が決まります。
▼診療費の内訳
| 診療項目 | 金額 |
|---|---|
| 診察 | 800円 |
| 半日入院 | 2,000円 |
| 検査 | 16,000円 |
| 全身麻酔 | 18,000円 |
| 手術 | 35,000円 |
| 病理検査 | 12,000円 |
| 点滴 | 1,500円 |
| 処置 | 1,700円 |
| 注射 | 1,500円 |
| お薬 | 1,900円 |
| 合計 | 90,400円 |
歯周病(小型犬・7歳〜/手術1回+入院1日)合計97,300円
口が臭く、病院で「歯周病」と診断されました。全身麻酔をかけて、歯石の除去とぐらついた歯を抜く手術を行いました。
- CHECK
-
高額化ポイント=全身麻酔+歯科処置+抜歯
歯科処置は時間がかかるため費用が高く、抜歯が必要な歯が多いほど費用はさらに増加します。日頃の歯磨きケアで、この10万円近い出費を防ぐことができます。
▼診療費の内訳
| 診療項目 | 金額 |
|---|---|
| 診察 | 800円 |
| 半日入院 | 1,500円 |
| 検査 | 16,000円 |
| 全身麻酔 | 15,000円 |
| 歯科処置 | 35,000円 |
| 抜歯 | 24,000円 |
| 点滴 | 3,000円 |
| お薬 | 2,000円 |
| 合計 | 97,300円 |
膝蓋骨脱臼(小型犬・0〜2歳/手術1回+入院6日)合計254,000円
お散歩中に、後ろ足をスキップするように歩いていることに気づき、病院に連れて行きました。検査の結果「膝蓋骨脱臼」と診断され、膝蓋骨を正常な位置に治す手術を行いました。
- CHECK
-
高額化ポイント=手術費+入院費+検査費
整形外科手術は高度な技術が必要なため手術費が高額(165,000円)で、術後の安静のために入院期間も長くなります(5泊6日で15,000円)。
▼診療費の内訳
| 診療項目 | 金額 |
|---|---|
| 診察 | 800円 |
| 入院(5泊6日) | 15,000円 |
| 検査 | 25,000円 |
| 全身麻酔 | 15,000円 |
| 手術 | 165,000円 |
| 点滴 | 14,400円 |
| 処置 | 10,500円 |
| 注射 | 6,000円 |
| お薬 | 2,300円 |
| 合計 | 254,000円 |
異物誤飲(小型〜中型犬・0〜1歳/手術1回+入院2日)合計77,760円
おもちゃを飲み込んでしまったので、病院に連れて行きました。検査の結果、胃の中に見つかり、全身麻酔をかけて内視鏡で取り出しました。
- CHECK
-
高額化ポイント=麻酔+内視鏡+入院
通院で吐かせる処置(17,000円程度)と比べて、麻酔と内視鏡の使用により費用が大幅に増加します。誤飲は日常の注意で防げるため、予防が最大の費用対策です。
▼診療費の内訳
| 診療項目 | 金額 |
|---|---|
| 診察 | 800円 |
| 入院(1泊2日) | 3,000円 |
| 検査 | 15,000円 |
| 全身麻酔 | 13,000円 |
| 内視鏡 | 37,500円 |
| 点滴 | 3,000円 |
| 注射 | 4,000円 |
| お薬 | 1,460円 |
| 合計 | 77,760円 |
骨折(小型犬・0〜1歳/手術1回+入院5日)合計308,700円
ソファーから飛び降りたところキャンと鳴いて、前足をかばうようになりました。病院で検査をしたところ、「骨折」と診断され、折れた骨をつなぐ手術を行いました。
- CHECK
-
高額化ポイント=手術費+入院費+検査費
骨折の整復手術は高度な技術が必要なため、手術費が237,000円と高額です。また、術後の安静のために入院期間も長く、レントゲンなどの検査費も加わります。
▼診療費の内訳
| 診療項目 | 金額 |
|---|---|
| 診察 | 800円 |
| 入院(4泊5日) | 10,000円 |
| 検査 | 20,500円 |
| 全身麻酔 | 32,500円 |
| 手術 | 237,000円 |
| 処置 | 3,400円 |
| 注射 | 4,500円 |
| 合計 | 308,700円 |
- 上記の診療内容・診療費等は参考であり、実際のお支払い例や一般的な平均・水準を示すものではありません。
- 診療費は動物病院によって異なります。
- 保険金は、支払限度額・支払限度日数(回数)等の補償範囲内でお支払いします。
※おすすめの関連記事
犬種別にかかりやすい病気・治療費を知りたい方は該当の犬種の記事を参考にしてください。
犬のケガ・病気に備える:
ペット保険比較で見るべきポイント
ここまで見てきた診療費目安のデータを踏まえ、ペット保険を選ぶ際のポイントを整理します。愛犬に合った保険を選ぶためには、「どんなリスクに備えたいか」を明確にすることが大切です。
通院が多い病気に備える:通院日数制限・薬代・免責の確認
皮膚炎や下痢など「繰り返しやすい」病気との相性を考え、以下の項目をポイントにチェックしてみましょう。
- 通院が多い病気に備える場合のペット保険の比較ポイント
-
1日あたり限度額
通院1回7,000円程度なら問題ありませんが、検査が増えて費用が高くなった場合を考慮して、1日あたりの補償限度額を確認しましょう。
-
年間通院日数上限
皮膚炎のように長期間通院が必要になる可能性がある病気への対応力を確認します。年間20日までの商品と無制限の商品では、長期通院時の自己負担が大きく異なります。
-
薬代の補償
長期間の投薬が必要な慢性疾患での重要性が高まります。薬代も補償対象に含まれるかを確認しましょう。
-
免責金額
通院が多い場合、免責があると毎回自己負担が発生するため要確認です。例えば免責3,000円(補償割合100%)の場合、7,000円の通院で実際の補償は4,000円分となります。 免責金額の詳細は、「ペット保険の免責金額とは?あり・なしの選び方と計算例をFPが解説」をご確認ください。
手術が必要なケースに備える:手術補償・入院補償・限度額
膝蓋骨脱臼(パテラ)・骨折・腫瘍・歯周病などの高額になりがちな手術費用に備えるには、限度額やその傷病が補償対象かなどをポイントに以下の点をチェックしてみましょう。
- 手術が必要なケースに備える場合のペット保険の比較ポイント
-
限度額の設定
商品によって、手術1回につき限度額が設定されているものと、年間の支払い限度額が設定されているものがあります。1回の手術で20万円かかる場合、1回の手術限度額が低いとカバーしきれない可能性があります。骨折のような高額手術に備えたい場合は手術に関する限度額をよく確認してペット保険を選択することが大切です。
高額な手術に備えるため、入院・手術の補償に特化した商品もあるので、通院補償のある「幅広いフルカバー型」と「入院・手術特化型」の保険を2つ組み合わせて備える方法もあります。詳細は「ペット保険の複数加入とは?2つ入るメリット・デメリット」を参考にしてください。
-
「50%・70%・90%・100%」などの補償割合
治療費の何%を補償するかで自己負担額が決まります。補償割合が高い保険ほど、万が一の際の自己負担額の出費を抑えられます。ただし、その分保険料にも差がでるので、保険料と補償のバランスを考え検討することが重要です。
各社の補償割合については、「ペット保険で補償される割合は?各社の補償割合一覧」をご確認ください。
-
手術・入院の回数制限
年間何回まで補償されるかの確認が必要です。回数制限がある商品と無制限の商品があります。
-
入院日数の上限
膝蓋骨脱臼(パテラ)のように長期入院が必要なケースへの対応を確認しましょう。入院日数に上限がある商品では、長期入院時に自己負担が増える可能性があります。
-
補償対象の傷病
保険会社によって、補償対象となる傷病の範囲は異なります。飼い主さんが備えたいと思っている傷病が補償対象となっているか、加入前に各社の最新の約款などをよく確認することが大切です。特に歯科治療などは補償対象としている商品と補償対象外の商品があります。
歯科治療が補償対象の保険については、「歯科治療が補償されるペット保険を比較!歯石除去など対象範囲は?」をご参照ください。
若いうちの加入・乗り換え検討の注意点(既往症・待機期間)
ペット保険は「いつ入るか」「いつ乗り換えるか」によって、受けられる補償内容が変わる場合があります。特に注意したいのが、加入前に発症していた病気が補償対象外となる「既往症」や、契約直後は保険金が支払われない「待機期間」の存在です。
これらを理解しないまま加入や乗り換えを行うと、いざという時に補償が受けられないケースもあるため、事前に知っておくべきポイントを押さえておきましょう。
- 加入前に知っておくべきポイント
-
- 既往症は補償対象外
加入前にすでに発症していた病気は補償されません。例えば、皮膚炎と診断された後に加入した場合、その皮膚炎の治療費は補償対象外となります。既往症の取り扱いについては、保険会社によって異なるので、加入前に最新の約款などで確認するようにしましょう。 - 待機期間
保険会社によって、契約開始から一定期間は保険金が支払われない待機期間があります。保険会社によって補償の開始日は異なるため、加入前によく確認しておきましょう。各社の待機期間についての詳細は、「ペット保険の待機期間と補償開始時期」をご確認ください。
- 既往症は補償対象外
「病気になってから」では、補償が必要な時に受けられない可能性があるため、愛犬が健康で若いうちにペット保険の加入を検討することが重要です。推奨される保険の加入タイミングについては、「ペット保険は何歳から入るべき?加入の年齢制限や適切なタイミング」を参考にしてください。
ペット保険比較サイト「i保険」では、各商品の補償割合や、通院・入院・手術の限度額をわかりやすく比較できる、人気ランキングやプラン別に詳細を一括比較できる保険料検索ページがあります。犬のペット保険の人気商品や各社の保険料など比較したい方はぜひご活用ください。
犬の病気や治療費に関するよくあるご質問
犬の病気や治療費について、よくあるご質問にお答えします。
犬の治療費は平均いくらですか?
平均は犬種・年齢・病院・治療内容で大きく変わるため一概に言えません。本記事では「平均」ではなく、保険金請求データを基にした通院・手術の参考診療費(目安)として整理しています。
例えば通院では皮膚炎7,000円、下痢6,400円、手術では腫瘍90,400円、骨折308,700円といったデータがあります。
通院費用がかかりやすい犬の病気は何ですか?
データ上、皮膚炎や下痢などが通院で請求が多い傾向があります。1回あたりの費用が比較的少額でも、繰り返し通院になると負担が積み上がる点に注意が必要です。
皮膚炎は特に慢性化しやすく、年間で数万円〜十数万円の負担になることもあります。
犬のケガで高額になりやすいのはどんなケースですか?
骨折などの整形外科手術は高額になりやすい代表例です。手術費だけでなく、検査・入院・再診(レントゲンなど)が重なると負担が大きくなります。
今回のデータでは骨折の参考診療費は約30万円、膝蓋骨脱臼(パテラ)は約25万円となっています。
誤飲は通院で済むこともありますか?それとも手術になりますか?
状況によって異なります。吐かせる処置や検査で済む場合もあれば、麻酔下の内視鏡や開腹手術が必要になる場合もあります。費用差が大きいので、目安を知っておくと安心です。
通院処置:約17,000円、内視鏡手術:約77,760円と、処置内容によって大きく異なります。
歯周病はなぜ治療費が高くなるのですか?
進行すると全身麻酔下での処置(歯石除去・抜歯など)が必要になり、麻酔や検査が加わるため高額化しやすいからです。日頃のケアが費用対策にもつながります。
参考診療費は約97,300円で、日常的な歯磨きで予防できる病気です。
記事の金額は「実際にそのまま請求される金額」ですか?
いいえ。本記事の金額は参考診療費で、実際の診療費は病院や症状、治療方針により変動します。あくまで「費用感の目安」としてご利用ください。
ペット保険は通院と手術、どちらを重視して選ぶべきですか?
皮膚炎など通院が続きやすい不安が大きいなら通院補償(回数・限度)を重視、骨折や膝蓋骨脱臼(パテラ)などの手術リスクが心配なら手術・入院補償と年間限度額を重視、という考え方が分かりやすいです。
愛犬の年齢、犬種、生活環境などから、どのリスクが高いかを考えて選びましょう。
犬の病気・ケガに備えて、保険以外にできることはありますか?
誤飲防止(床に小物を置かない)、歯みがき、体重管理、定期健診など、日常の予防でリスクを下げられる部分があります。予防+保険の両輪で考えるのがおすすめです。
特に歯周病や肥満は日常のケアで予防できる病気なので、将来の高額な治療費を防ぐことができます。
まとめ|犬の通院・手術の「費用目安」を知り、もしもの備えを
本記事では、アイペット損保の保険金請求データを基に、犬の病気・ケガにかかる治療費の目安を詳しく解説してきました。通院では皮膚炎(7,000円)、下痢(6,400円)、異物誤飲(17,000円)など、比較的少額でも繰り返しやすい傷病が目立ちました。一方、手術では腫瘍(90,400円)、歯周病(97,300円)、膝蓋骨脱臼(254,000円)、骨折(308,700円)など、まとまった費用が発生しやすい傾向があります。
特に診療明細例で見てきたように、手術治療では「検査+麻酔+手術+入院」がセットになることで、10万円〜30万円を超える高額な費用になることが分かりました。これらの費用に備えるためには、日常的な予防ケアと、万が一の際の経済的な備えの両方が重要です。
ペット保険を検討する際の比較ポイントをおさえ、ご自身と愛犬に合ったペット保険を選びましょう。本記事が、皆さまの愛犬との幸せな生活の一助となれば幸いです。
ペット保険人気12社の補償内容・保険料を
簡単にわかりやすく一括比較!
ペットの種類・年齢などを選んでください
この記事の情報は一般的な内容を基にしており、個々のペットの状況によって対応は異なります。犬の健康管理や飼い方、病気などに関するご不明な点は、動物病院や販売店など関係機関にご相談ください。また、診療費は動物病院や地域によって異なります。加えて、ペット保険に関する内容は各保険会社の最新の約款をご確認ください。
- 執筆者
- 染谷 弥幸(1級ファイナンシャル・プランニング技能士/株式会社アイ・エフ・クリエイト)
「安心できる金融商品選びをわかりやすくカンタンに」という当社のミッションを胸に、お客様が自分に合った商品をみつけるための情報をわかりやすく紹介します。


