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自動車の保険には、加入が法律で義務付けられている自動車賠償責任保険(自賠責保険)と運転者が任意で加入する自動車保険の2つがあります。
この記事では「自賠責保険」について、より詳細な解説を行っていきます。

自賠責保険が必要となる理由

現代社会において、各種交通機関は必要欠くべからざるべきインフラのひとつであることは、誰もが認めるところでしょう。それらはまさに、現代社会の動脈とも呼べる存在となっています。
その一方で、それら交通機関の運行によって生じる事故もまた、現代社会では避けて通ることのできない大きな問題となっていることも事実です。

こと、自動車による交通事故は、トータルで見た場合その件数や被害の大きさにおいて、他の交通機関で生じる事故を遥かに超える多さと大きさになっています。自動車による交通事故は、鉄道や航空機、船舶の事故と比較し一件の規模は小さいですが、その発生件数は膨大であり、全体では他の交通機関による事故を大きく上回る結果になっているわけです。

【参考】

ひとつの事故としては、航空事故としては1977年にスペイン領カナリア諸島のテネリフェ空港で起こったジャンボ機衝突事故の死者数583人が、船舶事故としてはフィリピンのタブラス海峡で発生したドニャ・パス号沈没事故の死者(公称)1575人(海運会社の発表では4375人)、また鉄道事故では1917年のフランス・サン=ミシェル=ド=モーリエンヌで起こった脱線炎上事故の死者427人(諸説あり)が、それぞれ過去最大の事故となっています。
他の交通機関の事故と比較して、自動車での交通事故の際立った特徴は、その大半が個人によって起こることと言えるでしょう。
自動車による事故では時に被害者が死亡したり、重大な障害が残るケガを負ったりすること少なくありません。当然、被害者やその遺族には加害者等に対して損害賠償を請求する権利があります。
その事故が重大な結果(被害者の死亡や障害の残るケガを負った等)を招いた場合、損害賠償額がかなりの高額に上ることも珍しくありません。
ここで、ひとつの問題が生じます。
加害者が賠償責任を負うだけの経済力を持たない場合、被害者が十分な補償を受けられないという事態も起こりうるのです。
ここが、他の交通機関での事故との大きな違いと言えるでしょう。
鉄道や航空機、船舶での事故ではその大半の場合、賠償責任を負うのは企業であることから被害者が補償を受けられない事態に至ることは多くはないと言えるでしょう。
(もちろん、その事故の規模や事故を起こした交通機関を運営していた企業の経営状況によってはその限りではありませんが)
しかし、交通事故では事故の当事者が被害者・加害者共に個人であることが多いために、しばしばこのような問題が生じることになります。
上記の問題を鑑み、交通事故の被害者が可及的速やかに補償を受けられるための制度を整えるため、1955年(昭和30年)に施行された法律が『自動車損害賠償保障法(自賠法)』であり、その法律によって自動車運転者が加入を義務付けられているのが、『自動車賠償責任保険(自賠責保険)』です。

自動車損害賠償保障法と自動車賠償責任保険

上記の通り、自動車損害賠償保障法は自動車事故における被害者の損害賠償を保障し、被害者の速やかな救済、合わせて自動車運送の健全な発達を促すことを目的として施行された法律です。

自賠法は大きく3つの骨子から成り立っています。

1. 加害者側にほぼ無過失責任に近い賠償責任を負わせること

民法では、損害賠償を請求する場合、加害者に「過失があったこと」を被害者が立証しなければなりませんが、自賠法では、加害者に「過失があったこと」を被害者が立証する必要はありません。すなわち、自賠法では、自分のために自動車を運転する人が人身事故を起こした場合には、原則として責任(運行供用者責任)を負うこととし、実質的な無過失責任により被害者救済を図っています。

2. 自賠責保険への強制加入とそれによる基本補償の確立

自賠法によって、すべての自動車(農耕作業用小型特殊自動車及を除き、原動機付自転車を含みます)は運転に自賠責保険への加入が義務付けられます。
運転者が自賠責保険に加入していることを証明するための書類を『自動車賠償責任保険証明書(自賠責保険証明書)』と言い、自動車運行の際は必ずこの証明書を備え付け、いつでも求めに応じて提示できるようにしなければいけません。

3. 政府による保障事業を実施したこと

自賠法は自賠責保険による補償が不可能な場合、事故当事者に変わって政府が自動車損害賠償保障事業を行うことを定めています。これにより、ひき逃げ事件のような当事者不明の場合や、運転者が自賠責保険の未加入者だった場合の被害者も自賠責保険とほぼ同様の補償が受けることができるようになっています。

自賠責保険の補償範囲

自賠責保険は自動車運転者が加入し、その補償対象は運転者が運転中にケガ、もしくは死亡させた被害者となります。その補償範囲は国土交通大臣および総理大臣によって規定された「支払基準」に依ります。

自賠責保険の補償範囲は以下の通り規定されています。

傷害による損害(治療関係費・文書料・休業損害・慰謝料)
(被保険者1名につき)
最高120万円
遺障害による損害(逸失利益・慰謝料等)
  • 神経系統・精神・胸腹部臓器の著しい障害で介護が必要な場合
    (被保険者1名につき)
    • 常時介護:最高4000万円
    • 随時介護:最高3000万円
  • 上記(1)以外の後遺障害
    (被保険者1名につき)
    最高3000万~75万円
死亡による損害(葬儀費・逸失利益・慰謝料)

(被保険者1名につき)
最高3000万円

死亡に至るまでの傷害による損失については「傷害による損害」の規定が準用

運行供用者責任(うんこうきょうようしゃせきにん)とは

自賠責法では、「自己のために自動車を運行の用に供する者」を「運行供用者(うんこうきょうようしゃ)」と規定しています。
「運行」とは“自動車をその装置の用い方に従い用いること”を意味しています。つまり何らかの目的のために自動車を使用することを指します。この場合、人員や貨物の運搬の有無を問いません。(自賠責法第2条第2項)

「運行供用者」とは「その自動車を用いる目的を持ち、かつ運行することで利益を得る人」のことです。例えば、業社所属のタクシーの運転手の場合、その人はタクシーを業務として運転しますが、そのタクシーを会社の利益のために運行しているのは、タクシー会社です。この場合、タクシー会社が「運行供用者」、となるわけです。つまり「運行供用者」と「運転手」はイコールではありません。

「運転手」は自賠責法上では「運転者」と呼ばれ、自賠責法では「他人のために自動車の運転または運転の補助に従事する者」と規定されます(自賠責法第2条第4項)

事故が起こった場合の被害者は自賠責法では「他人」と呼称し、最高裁の昭和42年9月29日の判例により「自己のために自動車を運行の用に供する者(運行供用者)および当該自動車の運転者以外の者」と規定されています。この場合の「他人」は自賠責法の「運転者」の規定における「他人」とは意味が違ってきますので注意が必要です。(「他人」は「運行供用者」を指しています)

自動車が事故を起こして、「他人」を死傷させた場合、賠償責任を負うのは「運行供用者」です。これを「運行供用者責任」と呼びます。
ただし、その事故において特定の3つの条件すべてに当てはまる場合、運行供用者には責任は科せられません。その3つの条件とは以下の通りです。

  • 運行供用者本人および運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかったこと
  • 被害者または運転者以外の第三者に故意または過失があったこと
  • 自動車に構造上の欠陥または障害がなかったこと

上記の三条件を「無責3条件」と呼びます。

【無責3条件成立の具体例】

どのような場合に「無責3条件」が成立するか、その具体例を見てみましょう。

【想定】

横断歩行中の歩行者甲を見て、自動車Aが停車。
しかし、後ろから来た自動車Bの運転者が脇見運転をしていたためAに衝突、Aはその勢いで押されて甲に当たってしまい死亡した。

まず、Bは脇見運転をしていた為、前方不注意があったと判断され、無責3条件のaの項目に抵触します。従ってBはbおよびcの条件を満たしていても免責を主張することはできません。

Aは歩行者甲を見て停車しているので3条件のaを満たし、bの条件についてはBの過失でありAには過失が認められず、cに関しては、この事故の原因がAの構造上の欠陥もしくは障害に起因するものではないため、これも該当しません。

よってAには無責3条件すべての項目が該当すると認められますので運行供用者責任を免れます。

自賠責保険の強制締結(強制付保)

1. 強制締結

すべての自動車(原動機付自転車を含む)は、自賠責法第5条の規定に従い、自賠責保険(自賠責共済)を付けなければ、公道における運行に用いることができません。また、自賠責保険の契約は自賠責法12条の規定により、自動車1台ごとに行う必要があります。

自賠責保険(共済)は強制保険のため、その商品内容や保険料は統一されており、保険会社や共済組合間の差異はありません。

  • 適用外の自動車と適用除外の自動車
    農耕作業用小型特殊自動車は自賠責法の適用外となっており、任意であっても自賠責保険に加入することはできません。(自賠責法第5条)
    自衛隊・アメリカ軍・国際連合軍の自動車、および構内専用自動車等は自賠責法の強制加入の適用外となっており、強制締結を免れます。ただし、任意で加入することは可能です。(「自賠責法第10条 自賠法施行令第1条の2」)

2. 自賠責保険証明書の備付義務

自動車事故を起こした場合、警察から自賠責保険証明書の提示を求められる場合があります。このため、自動車の運行に際しては自賠責法第8条の規定により、運行する際には自賠責保険証明書を備え付ける(携帯する)ことが義務付けられています。これを自賠責保険証明書の備付義務といいます。

3. 保険標章・検査標章の表示

運行するのが検査対象外の軽自動車や原動機付自転車、もしくは締結国登録自動車(一次輸入自動車等)の場合は自賠責法9条の3に従い、自賠責保険の締結時に交付される保険標章(ステッカー・自賠責共済に加入の場合は共済標章)を表示しなければなりません。

車検対象の自動車は、自動車検査証の有効期間満了の年および月を明示した検査標章を運行に際し表示しなければいけません。

4. 自賠責保険の加入者が契約を解約できる場合

自賠責保険は、交通事故被害者への最低限の補償を確保するため、自動車運行供用者に加入が義務付けられている保険です。そのため、任意での解約は厳しく制限されています。ただし、自賠責法第20条の2、および保険締結時の約款10条第1項の規定により、以下に示す場合に限り、契約を解約することが可能です。

  • 登録自動車が抹消登録を受けた場合
    • 抹消登録とは、登録された自動車の使用を一時中止する、輸出する、解体する場合に登録を抹消することです。廃車や輸出などで永久的に登録を抹消する「永久抹消登録」と、長期間、該当する自動車を使用しない場合に行う「一時抹消登録」があります。
  • 軽自動車もしくは小型二輪自動車の使用を廃止し、その車両番号標(ナンバープレート)を運輸監理部長・運輸支局長・軽自動車検査協会・全国軽自動車協会連合会に提出した場合
  • 小型特殊自動車または原動機付自転車の使用を廃止し、標識番号標を市区町村長に提出した場合
  • 臨時運行許可番号標、回送運行番号標、臨時運転番号標(いわゆる仮ナンバーと呼ばれるものです)を交付元の行政庁等に返納・変換した場合
  • 当該自動車が適用除外の対象になった場合
  • 同一自動車に複数の自賠責保険(自賠責共済)が付保されている場合など
    • 自賠責保険では自賠責法にもとづき、契約締結時に保険契約者に対して自動車番号と自動車の種別を告知する義務があります。告知の内容を偽るなど、告知義務の違反があった場合、保険会社側から自賠責保険の契約を解除することができます。

5. 保険会社の引受義務(自賠責法第24条、自賠法施行令第11条)

保険契約の当事者として、保険事故が発生した場合に保険金の支払いを行う者のことを保険者といいます。保険会社も保険契約上では保険者となります。契約で保険者となることを引受といいます。

保険会社は原則として自賠責保険の引受を拒絶することができません。(引受義務)ただし、正当な理由と認められる場合は、引受を拒否することができます。
「正当な理由」とは、下記のような事由を指します。

  • 適用除外自動車についての契約申し込みである場合。ただし、契約を引受けること自体には問題ありません。
  • 自動車の番号・種別に対し明らかな不正・不実がある場合。(告知義務違反)
  • 保険料の支払いがない場合
  • 保険期間の末日が、申込日から起算して自賠責法施行規則に定める期間を超過する契約である場合。具体的には次の期間を超える契約が該当します。
    • 3年車検・2年車検・1年車検の自動車の場合は、自動車検査証(車検証)の有効期間に1ヶ月を加算した期間
    • 小型特殊自動車・検査対象外軽自動車もしくは原動機付自転車の場合、締結しようとする契約の保険期間に1ヶ月を加算した期間
      • 小型特殊自動車とは、ブルドーザ・ロードローラー・フォークリフト等の車両で仕様に該当するものを指します。
    • 商品自動車の場合は5年間
      • 商品自動車とは、自動車販売業者が販売目的で所有・展示し、臨時運行許可番号標・回送運行許可番号標・臨時運転番号標の貸与を受けて運行される自動車を意味します。なお、回送運行許可番号標もしくは臨時運行許可番号標によって運行される自動車の場合は、1ヶ月程度の斟酌(しんしゃく)期間(猶予期間のこと)が認められます。
      • 法改正により、2016年(平成28年)4月1日より5年間とされました。

政府の保障事業

ひき逃げや、自賠責保険(共済)の付いていない自動車との事故にあった被害者を救済するため、政府は自動車損害賠償保障事業を行っています。これらの事故被害者は政府の保障事業に申請すれば、自賠責保険とほぼ同等の補償を受けることができます。

政府の自動車損害賠償保障事業への申請は、損害保険会社もしくは共済組合で受け付けます。なお、この事業による補償額の支払限度は自賠責保険(共済)と同等となります。ただし、社会保険からの給付がある場合はその額が控除されます。
政府は被害者に支払った補償額を、加害者に求償します。

自賠責共済

以下の団体が取り扱う自賠責共済は自賠責保険と同様の取扱ができ、補償内容も同じです。

  • JA共済(全国共済農業協同組合連合会)
  • 全労済(全国労働者共済生活協同組合連合会)
  • 全自供(全国自動車共済組合連合会)
  • 交協連(全国トラック交通共済協同組合連合会)

自賠責保険の内容

自賠責保険の適用範囲と保険金支払いの条件について具体的に見てみましょう。

1. 被保険者の範囲

自賠責保険における被保険者は「a.保有者」とその「b.運転者」となります。(自賠責保険普通保険約款第2条第2項)

  • 「保有者」とは運行供用者のうち、自賠責保険契約を締結した自動車を使用する、正当な権利を持つ者を指し、通常は自動車の所有権を持つ所有者か、その所有者に認められて(正当な権利を得て)自動車を使用する者を意味します。運行供用者であっても、正当な権利なく当該自動車を使用する者は、被保険者にはなれません。(例えば自動車泥棒等)
  • 「運転者」とは社有車の運転など、他人のために自動車を運転、または運転の補助に従事する者(タクシーの運転手など)を言います。(自賠法第2条第4項)
    「運転者」には運行供用者責任はありませんが、直接事故を起こす=不法行為を犯した者として、通常、民法上の損害賠償責任を負うことになります。(民法第709条)
    運転者に損害賠償の責任が生じた場合でも、保有者に運行供用者責任が発生していれば、運転手の損害賠償責任に対しても保険金を支払うことになります。(自賠法第11条)

2. 保険が支払われる場合

自賠責保険では、被保険者が自動車運行によって他人を死傷させ、それによって法律上の損害賠償責任を負う場合、その損害賠償の負担に対し保険金が支払われます。(自賠責保険普通保険約款第1条)

3. 保険金が支払われない場合(免責)

特定の条件を満たす場合、自賠責保険が支払われない場合があります。(自賠責保険普通保険約款第17条・18条)

  • 保険契約者または被保険者の悪意による損害の場合(自賠責法第14条による保険会社の免責)
    「悪意」とは事故によって他人を死傷させた、それが故意に起こしたことが明白であることを指します。
  • 重複契約の場合(自賠法第82条の3による保険会社の免責)
    1台の自動車に複数の自賠責保険(共済)が付いている場合、契約締結した時期が最も早い契約以外は免責となります。

事故を起こした者が「無資格運転」、もしくは「酒気帯び運転」であった場合でも、自賠責保険の保険金は支払いされます。これは自賠責保険が被害者救済を目的としているからです。

  • 「無資格運転」とは、無免許運転、免許取り消し・一時停止・仮停止処分中の運転、当該免許で許可される車種以外の自動車を運転する等の違反行為を意味します。
  • 「酒気帯び運転」とは道交法に規定されている酒気を帯びている状態で自動車運転を行うことを意味します。

4. 保険金額(支払限度額)

死傷者1名あたりの保険金額(支払限度額)は別記の通りです。(自賠責法施行令第2条)

なお、この支払限度額は被害者1名あたりの金額であり、1事故での限度額ではありません。
例えば、1度に2名に対して傷害による損害を与えた場合、1名あたりの支払限度額は120万円ですが、これが2名に対して適用されるので支払額は240万円になります。

また、加害車両が複数あった場合、1台ごとに保険金の支払いが生じます。
例えば、1名の被害者が2台の自動車に連続してはねられ死亡した場合、各自動車ごとに自賠責保険の支払いが生じますので、保険金の支払限度額は死亡による損害の場合の3000万円×2となり、6000万円となります。

傷害による損害 120万円
後遺障害による損害
  • 神経系統・精神・胸腹部臓器等に著しい障害を残し、常時介護が必要な場合4000万円 随時介護が必要な場合3000万円
  • 上記以外の後遺症は、その後遺症の等級に応じ75~3000万円(後遺障害確定までの間の損害は「傷害による損害」に依ります)
死亡による損害 3000万円(死亡に至るまでの損害は「傷害による損害」に依ります)

この記事では自動車を運転する方が必ず加入しなければいけない自賠責保険に関して書かせていただきました。

1被害者に対する損害賠償額が十分でないことも同時にご理解いただけたと思います。この自賠責保険の補償にどれだけの上乗せが必要か、この機会に考えてみることも大切かもしれませんね!

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